2014年3月12日水曜日

大阪から花が

 きのう(3月11日)、確定申告をすませて帰宅すると、客人がいた。昔からの友人M子さんで、娘さんが始めた花屋を営んでいる。火曜が定休日だ。カミサンといつものようにおしゃべりをしている。が、それは目的の半分で、もう半分は花=写真=を届けに来たのだった。

 だれが、わが家に花を? 娘さんの知り合いの大阪の花屋さんだという。事情がよくのみこめない。3・11から丸3年。節目の日に、M子さんの友達に花を――と、大阪の花屋さんから注文を受けたのだという。

 M子さんの友達リストに私ら夫婦が入っていた。旧知のジャズ喫茶のマスター、オーガニック商品の店の経営者などもそのなかにいた。ハマ・マチ・ヤマのいわきの区分でいえば、いずれもマチの人間だ。津波被害を免れたとはいえ、地震の被災者には違いない。そのマチの人間が、大阪の花屋さんとM子さんのはからいで、3月11日に思いもよらない花束のプレゼントを受けた。
 
 チューリップが3本、カーネーションが2本、ガーベラが1本。M子さんが休日を返上してアレンジし、届けてくれた花だ。

「この3年、花をあげることはあっても、もらうのは初めてだわ」。カミサンが感に堪えない様子でつぶやく。確かに、私も花束のいわれを聞いて不思議な感覚に襲われた。外部の人から初めて被災者として認められたような……。午後2時46分の1時間前、私は大阪の花屋さんに感謝しつつ、花束に大いに慰められたのだった。

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