2014年3月24日月曜日

被災地訪問ツアー

 被災地訪問ツアー「みんなでいわき!vol.4」が、3月21~22日に行われた。いわきで被災者の支援活動を続けているシャプラニール=市民による海外協力の会が主催した。

 北は宮城県から西は兵庫県まで、1都1府6県から26人が参加した。シャプラニールの会員を中心に、所属・職業はさまざま。市外で開かれたシャプラ関係の集まりで会ったり、以前のいわきツアーで会ったりして、すっかり顔なじみになった人が何人かいる。

 その1人が、フェアトレード研究の第一人者である元大学教授だ。前もそうだったが、今回も一市民としていわきツアーに参加した。「何もできないが、『こんにちは』とたまに行くくらいは……」と、さらりといってのけるところがありがたい。初日の夕食・懇親会で再会の握手を交わした。

 首都高の工事現場火災などで東京の出発時間が大幅に遅れた。そのため、初日午後・双葉郡富岡町視察、2日目午後・まちの交流サロン「まざり~な」見学=写真=のスケジュールが逆になった。わが家(米屋)の「まざり~な」にもその旨、連絡が入った。

 旅のしおりによると、ツアーの目的は、いわきに暮らす人々との対話を通じて、3・11から丸3年たったいわきの現状を肌で感じてもらうことだ。津波や地震の被害を受けながら、原発事故による避難者を多く受け入れているいわき市では、単なる自然災害による被害とは異なる複雑な状況が生まれている――そういった現状認識からツアーが組まれた。

 人類が初めて遭遇した地震・津波による過酷事故である。国内はもちろん、全世界が日本を、福島を、浜通りを、1F(東電福島第一原発)を、その行く末を注視している。

 懇親会で隣り合わせた大阪の女性には、福島県の放射能汚染地図を“3D”化して見るように、と話した。気象と阿武隈高地の地形が明暗を分けた。これに、原発誘致という時間軸を加えることで思考はより深まるはずだ。
 
 ツアーには毎回、①地元に泊まる②地元で食べる③地元で買い物をする――ことが組み込まれている。この地域経済への配慮・貢献が、フェアトレードを活動の一つに掲げているNGOらしい。
 
 2日目。カミサンがどうしても「『じゃんがら』をあげたい」という。『じゃんがら』はいわきの伝統芸能「じゃんがら念仏踊り」にちなんだ、いわきの代表的な和菓子だ。1人1個ではお土産にもならないが、いわきを訪ねてくれたせめてものお礼のしるしとして――。
 
 四倉の海鮮料理店で昼食をとり、「道の駅よつくら港」で買い物をする時間に合わせて、急きょ、寄り道して『じゃんがら』を買い求め、一行と再会した。

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