2014年4月14日月曜日

春日様の祭り

 夏井川渓谷の小集落・牛小川できのう(4月13日)、「春日様」(春日神社)の祭りが行われた。週末だけの半住民である私にも毎年、声がかかる。常住の8世帯を含む10世帯から10人が参加した。

 午前10時、山中の神社を詣でたあと、集落内にあるヤド(宿)の旅館に移って“なおらい”をした。お昼過ぎには解散した。

 神主が来るわけでもない。獅子舞があるわけでもない。集落の中央の交差点に「春日神社」ののぼりが立つだけ=写真。それが唯一、ハレの日を示す。

 本来は陰暦3月15日が例祭日だそうだ。前にそのことを聞いた記憶がある。今度も聞いた。それが、住民の誇りでもあるアカヤシオ(イワツツジ)の開花時期と重なっているため、花に合わせて4月上・中旬の日曜日に開催されるようになった。

 春日様の本家本元、奈良の春日大社では3月15日に御田植祭が行われる。それにからめて、豊作と集落の無事を祈る祭りになったのだろうか。もちろんこれは当て推量にすぎない。今年の陰暦3月15日はきょう、4月14日だ。一日早い例祭となった。アカヤシオの花が見事だった。

 春日様の祭りは、私にとっては得がたい情報交換の場だ。聞きたいことが次から次にわいてくる。キノコのこと、動植物のこと、昔の暮らしのこと……。

「マツタケのみそ漬けはどうなの」「生のまま漬ける」「うまくねぇ」(マツタケをいっぱい採って食べあきたあと、なんとか保存食にできないかと創意がはたらいたにちがいない。味までは聞いていなかったので)

「昔はよく山火事が起きた」「たばこの投げ捨て?」「違う、SL(蒸気機関車)の炭かす。線路沿いの枯れ草から山に燃え移った」「国鉄が原因だったんだ」「そう」(渓谷の山かげ、三和町下永井で12日夕方山火事が発生し、深夜になっても鎮火せず、という新聞記事を読んだばかり。小川の消防車がうろうろしていた、という目撃談を受けて)

 みんなに報告しようと思っていたことがある。昨年(2013年)7月、京都・奈良を旧友たちと旅行した。春日大社も訪ねた。そのときの様子、神社の規模の大きさを伝えたかったのだが、それぞれの近況を聞いているうちに忘れてお開きとなった。

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