2014年5月23日金曜日

刺し身とあら汁

 あら汁は、数年前まではカツオ一辺倒だった。行きつけの魚屋さんから、ヒラメ=写真=もありますよ、ホウボウもありますよ、と言われて試しているうちに、濃厚なカツオだけでなく、淡白なあら汁にも引かれるようになった。スズキもさっぱりした味が好ましい。

 おととい(5月21日)、小名浜に今年初めてカツオが水揚げされた。夕方には食べられるかなと思ったが、行きつけの魚屋さんは水曜日が定休日だ。ここは我慢して日曜日を待つことにした。
 
 もう何回も書いているので気が引けるが、いわきに根っこを生やしたわけは、第一には結婚したこと、第二にはカツオの刺し身のうまさ、新鮮さに引かれたことだった。

 カツ刺しのうまさを二度“発見”した。最初は、カミサンの実家のすぐ近くにある、個人経営のスーパーから買ってきたカツ刺しが新鮮だったこと。二度目は、今住んでいる家の近くにあるスナックで、脂ののったカツ刺しに出合ったこと。阿武隈の山里で育った人間は、これがほんとのカツ刺しだと感激した。
 
 以来、初夏から晩秋までの半年間、日曜日の夜はカツ刺しで一杯という習慣ができた。今は径20センチ余の染付の“マイ皿”を持っていく。カツ刺しにはこの皿の藍色がよく合う。
 
 小名浜の船が漁獲した場所は、千葉県の犬吠埼南東約320キロの太平洋上だという。今年は不漁が言われているが、カツオの群れはやがて黒潮にのっていわき沖に現れる。あら汁もカツオで、ということが、今年も何度かありそうだ。むろん、上品な味のするヒラメやホウボウなんかも狙い目だが。

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