2014年6月24日火曜日

渓谷で「おはよう」

 日曜日(6月22日)。早朝から昼まで、夏井川渓谷の隠居(無量庵)で過ごした。周囲の尾根に霧がかかっていた。7時半すぎには糠雨も降り始めた。雨合羽を着るほどではない。畳2枚ほどの「ベジパッチ」から二十日大根とコカブを収穫し、スギナを引っこ抜いた。

 庭が全面的に除染されて山砂が投入された。山砂は弱酸性だ。酸性土には、スギナがはびこりやすい。足を運ぶたびにスギナを引っこ抜くのだが、後からあとから生えてくる=写真。
 
 この程度の作業は小一時間もすれば終わる。いつもならそこで長い休憩に入るが、糠雨が本降りにならないとも限らない。すぐ道路寄りの庭に生ごみ用の穴を掘り始めたら、「おはよう」と声がかかった。道端に同級生が立っていた。奥さんの実家が上流の川前にある。そこへ行く途中だったのだろう。
 
 真冬に無量庵の水道管が凍結・破損する。と、電話をかけて修理を頼む「水道のホームドクター」だ。隣の空き地に止めた車から、奥さんも顔を見せた。別の同級生がいわきへ転勤してきた。まだ歓迎会をやっていない。近々、田町(平の飲み屋街)で飲もう、という話になって別れた。
 
 カミサンは無量庵で掃除をしていた。同級生に会ったことを告げると、「なんで洗面台を見てもらわなかったの」と怒る。忘れていた。ずいぶん前から洗面台の水が出ない。使わなくても済むので、蛇口に「故障」の紙を張ったままにしてある。
 
 同級生に頼んで、わが家の近くにある義伯父の家の下水道工事を始めようとした矢先、大地震が襲った。同級生の会社はその後、復旧・新築工事に追われ、義伯父の家の工事は後回しになった。
 
 その工事が終わったのはつい先日。2日で済む工事が3年3カ月もかかった。管工事業者は、いや建設関連業者は東日本大震災以来、きわめて多忙な日々を送っている。日曜日朝、つかの間の奥さんサービスだったか。

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