2014年6月25日水曜日

夕焼け雲

 午後7時をすぎても外はまだ明るい。おととい(6月23日)、窓を閉めに2階へ上がったら、西空からのびる“すじ雲”が赤く染まっていた=写真。

物干し場に出て、夕景全体をながめた。なんてきれいなんだ! 夕日はとっくに阿武隈の山陰に消えた。高層の巻雲だけが太陽に照らされている。空の青が「北斎ブルー」に変わるまであと少し、といったところだった。

 その2日前の土曜日、夏至。キャンドルナイトこそしなかったものの、1年で最も短い夜に酒を飲みながら愚考した。冬至は「一陽来復」、ならば夏至は「一陰来復」。冬至から夏至へ、半年間は向日的になれる。夏至から冬至へ、8月までは暑さがつのるが、昼の時間は日ごとに短くなる。うまく時間を使わないと――。

 きのう(6月24日)も午後7時ごろ、窓を閉めに2階へ上がった。雲がうっすら赤く染まっていた。その空のはるか南方に東京がある。この日午後、三鷹市や調布市では猛烈な雹(ひょう)に襲われた。ツイッターで知り、テレビニュースを見て驚いた。住宅街の道路が数十センチも雹で埋まった。

 いわき地方の気候は、「夏は温暖多雨、冬は冷涼乾燥」の東海・関東型だ。雷ならぬ「雹の道」がたまたま関東の南部にできた。北部はかろうじて圏外だっただけ。

自然は、一方では人を慰撫し、一方では人を震撼させる。低気圧が猛烈化しているように、にわか雨も凶暴さを増している。「ドカ雹」なんて未知の領域のできごとではないか。物干し場で夕空をながめながら、そんなことを思った。

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