2014年7月16日水曜日

40年前の写真

 これはもう「いわき市」ではなくて、「いわき中央市」とかなんとかいう架空の市役所広報課の話として読んでもらうしかない。

 昭和49(1974)年7月に撮影された写真が2枚=写真。1枚は、窓際の写真。3人の男がいる。向かって左、新聞を読んでいるのは広報課長、右は課長補佐。真ん中で補佐としゃべっているのが地域紙の若い記者。もう1枚は呻吟する係長のそばで、たばこを指にはさみ、煙を吐きながら何かを見ているその記者。25歳の私だった。朝の、いつものひとコマ。

 広報課(今は違った課名になっている)に属しながら、震災関係の記録づくりを手がけている市役所OB氏からEメールで問い合わせがきた。「データが出てきたのですが、似ているようで似ていなくて、わからないので確認方、よろしくお願いします」。99%はそうと思いつつも、裏を取りたかったのだろう。

 写真そのものは、広報課員が半分お遊びで撮影したものにちがいない。当時はむろん、フィルムカメラだから、あとで現像し、焼き付けた。それが40年ぶりにあらわれた。
 
 いわき市は昭和41年10月、14市町村が合併して誕生した。本庁舎はそれからざっと7年後の昭和48年3月、平・梅本に完成した。私が市役所担当の記者になったのは、その少し前だった。広報課で写真に撮られたのは翌49年夏の今ごろ。市長選が行われる2カ月前、ということになる。(撮影者は四倉・柳生のSさんか)

「似ているようで似ていなくて……」は、たぶん髪の毛のことをさしている。私自身がこの写真を見て、「昔、〇×(俳優の名前)、今、志村けん」とつい口にしてしまったくらいだから、40年の落差は大きい。なにはともあれ孫を驚かせるために、データをA4判のコピー用紙にプリントした。

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