2014年7月21日月曜日

ヤマユリ開花

 日曜日に用事がなければ、夏井川渓谷の隠居(無量庵)へ出かける。きのう(7月20日)は、朝9時半から午後2時半ごろまで、およそ5時間を“隠れ里”で過ごした。

 前週の日曜日はアリオスパークフェスに参加した。万緑の谷間に身を置くのは半月ぶりだ。ヤマユリの花=写真=が咲いているはず――期待した以上の花盛りだった。前週には咲きだしたにちがいない。
 
 ふだんは忘れているのに、フィールド(現場)に立つと、その時どきの記憶がよみがえる。車での道すがら、「今年も崖の上にヤマユリが咲いている」「去年もここに咲いていた」。森の中ではもっと鮮明だ。「この林床にタマゴタケが出た」「この倒木にヒラタケが生えていた」「この木の根元にマイタケが出た」……。フィールドで得た「情報」は、過ぎ去らずに体に蓄積される。
 
 渓谷の県道は先日、業者によって草刈りが行われた。ヤマユリは切られることなく残った。開花した時点でドライバーに手折られたヤマユリもあるのだろう。先日、ガードレールのそばにあったヤマユリのあおいつぼみを写真に撮った。そのつぼみは成熟して裂けたのか、まだなのか――ヤマユリの1本、1本が気になる。
 
 きのうは雨の予報だったが、曇天で風もなく、雲の切れ目から青空がのぞいていた。雨上がりの渓谷では早瀬が増水してゴンゴン音を出し、その音にかき消されそうになりながらも、ヒグラシの鳴き声が響いていた。ニイニイゼミのか細い鳴き声も聞こえた。
 
 ハマ(勿来、四倉両海水浴場)では海開きが行われた。ヤマ(夏井川渓谷)では万緑のピークを迎えた。帰りに、平のマチの裏山・石森山のフラワーセンターへ寄ると、フラワーフェスティバルが開かれていた。いわきは広い。夏休み最初の日曜日、子どもたちはそれぞれに思い出の1ページを記したことだろう。

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