2014年7月23日水曜日

カルガモの死

 朝、カミサンが店の雨戸(シャッターではない)を開けると、大きな鳥が死んでいた。たまたま近くで仕事を始めた人に教わったのだろう。「カモだって」。眉をひそめた顔が「片づけてほしい」といっている。夏、しかも人間界にいるカモは決まっている。カルガモだ。

 連休明けの火曜日(7月22日)、朝。集団登校の時間は終わったか――なんてことを一瞬、思った。子どもたちはとっくに夏休みに入っている。登校日であれば大騒ぎになっていただろう。なにせ歩道の側溝のふたの上にカルガモの死骸が横たわっていたのだから=写真。若鳥か。

 歩道も含めて公道だから、市役所に連絡すれば片づけに来る。しかし、「銘々自分の戸の前を掃け」というゲーテの言葉が頭をよぎる。火曜日は「缶・ビン・ペットボトル類」、きょう(水曜日)は「家電・容器包装プラスチック」。あすの「燃やすごみ」まで新聞にくるみ、ごみ袋に入れて保管することにした。

 街で、溪谷で、郊外で――。要するに、いたるところの道路で動物の死骸に遭遇する。大はタヌキ・ハクビシン、小はカエル・ミミズ。野鳥はフクロウ、コジュケイ、ツバメ、スズメ、……。これに犬猫の死骸を加えると、相当の数になる。

 若いころ、石森山(平)の絹谷富士で血にまみれて死んでいるレース鳩を見た。オオタカが食事中だったところへ、人間が顔を出したのだった。震災前には同じ山の遊歩道で、やはりタカのえじきになったレース鳩を見た。しかし、そういうのはまれで、おおかたは交通事故による死だろう。
 
 今度のカルガモはどうしたろう。病気か、事故か。首は折れてはいなかった。

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