2014年7月8日火曜日

カツオの宅配便

 週に1回、一筋(4分の1)ほどの分量を、染付の「マイ皿」(八寸)に盛ってもらう。春から秋遅くまで、カツオがあるうちはそうする。日曜日(7月6日)のカツオの刺し身=写真=は、魚屋さんが自慢するだけのことはあった。うまかった。

 夏、北上していわき沖に現れるころ、カツオは脂がのってくる。晩秋の下りガツオはもっと脂がのっている。“トロガツオ”に当たったときには、田村郡小野町出身の小泉武夫センセイではないが、“頬落舌躍(ほおらくぜつよう)”の境地になる。

 カツオはなんといっても生(なま)が一番だ。魚屋さんの店頭にクール宅配便の山ができていた。なにげなく数えたら、20以上あった。合計では30個以上発送することになる、ということだった。
 
 一日でそれだけの注文があったわけではない。前々から頼まれていた。「いいカツオのときに送ってほしい」。そのカツオがこの週末に手に入った。
 
 以前はまるごと1匹を送る例が多かったが、最近はすぐ食べられる状態で送る。皮つき、皮なし、ひやまだけ、半分ひやま、カツオの塩辛も、……。冷蔵運送の技術が進歩したこともあって、発泡スチロールの箱に氷を詰めて刺し身を送る――そこまできた。
 
 3・11直後は相手から宅配便の受け取りを拒否されることがあったという。3年4カ月近くたった今は、送る側も、受け取る側も了解のうえのことだろう。
 
 いいカツオが手に入るのはしかし、猛烈な勢いをもつ台風8号の接近前まで。台風が来たら休漁になる。これほどのカツオが再び揚がるかどうかはわからないという。台風の進路が気になる。

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