2014年8月4日月曜日

箱崎りえ陶芸展

 箱崎りえ陶芸展が8月9日まで、いわき市平のギャラリー界隈で開かれている=写真。第13回いわき地域学會美術賞受賞記念展で、2日の受賞レセプションに合わせて見に行った。

 いわき市民美術展などで単品は目にしていたものの、まとまった数の作品と向き合うのは初めてだった。花器・食器・鉢など、陶芸には違いないが、絵付けが独特だ。水彩画もある。かたちと色が溶け合って、踊っている、歌っている。見ていて楽しくなってくる。

 画家でいわき地域学會副代表幹事・芸術部会長の峰丘さんが、昨年度の地域学會総会で選考理由を述べた。「この数年(特に震災後)は年に4、5回の個展をこなしている。制作への情熱とその集中力には驚かされる」「膨大な数の作品に粗さがなく、旺盛な造型への追求は面白い」「自由奔放な線と色彩の遊びに今後の期待を感じさせる」。この「自由奔放な線と色彩」が箱崎さんの特徴だろう。

 実は、彼女は私の近所に住む。お母さんが私と一緒に行政区の役員をしていた。そのお母さんが亡くなったあと、役員を引き継いでくれた。担当する班(隣組)に月3回、回覧物を届けたり、区費その他を会計さんに届けたりするのが仕事だ。

そういう雑事をこなしながら、「自由奔放な線と色彩」を展開している。ままならない現実を踏まえたうえでの軽やかさ、明るさ……。いわき地域学會の人間としてだけでなく、同じ地域に住む仲間の一人として、彼女のアートがより身近なものになった。

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