2014年9月24日水曜日

朝の北上ラッシュ

 いわき市から双葉郡内の国道6号を経由し、西側の阿武隈高地を越えて田村市常葉町へ行く“自由通行ルート”は1つ。富岡町内で国道から県道小野富岡線に入り、川内村へ向かうことだ。

 9月15日に富岡~浪江町約14キロ区間の通行止めが解除され、オートバイ・原付き自転車・リヤカーなどの軽車両・歩行者を除く一般車両が通行できるようになった。川内へはそれ以前にも、山寄りの主要地方道いわき浪江線(通称・山麓線)を利用すれば自由に行けた。

 山麓線は大熊町で国道288号と接続する。同国道は通行証がなければ通れない。ポイントはその手前、県道小野富岡線との交差点だ。今回は山麓線ではなく、国道6号を北上し、富岡町内経由でこの交差点をめざした。
 
 連休合間の9月22日、月曜日。朝8時半にわが家を出発した。この時間帯は通勤で平市街方面へ南下する車が多い。3・11後は逆に北上する車が上回るようになった。事故をおこした東電福島第一原発がわが家から40キロ北にある。その収束作業や除染作業に従事する車が増えたのだ。

 北上を始めてすぐ後悔した。車が延々と続いている。このままゆっくり走るしかないのか。すぐ山麓線に乗り換えたくなったが、赤信号になると車列が途切れる。ガマンして走り続けた。富岡町へ入るころには、先行車両が右へそれ、左にそれて少なくなった。連休の合間ではなく、通常の月曜日であれば、もっと混んでいたかもしれない。

 線量計をオンにしたまま進む。広野町から楢葉町へ、さらに富岡町へと北上するにつれて数値は上がったが、ピークは6号をそれた富岡町内=写真=で毎時1.4マイクロシーベルトほどだった。同じ帰還困難区域でも1Fのある大熊町は、そんなものですまないことは新聞記事などで承知している。

 富岡町内で道に迷い、交通整理員に2回、道を聞いて川内へ向かう交差点にたどり着いたときには、さすがにホッとした。あとのルートは頭に入っている。ほんとうは国道288号を利用したいのだが、それはいつのことやら。

0 件のコメント: