2014年9月29日月曜日

水道「故障」

 夏井川渓谷にある隠居(無量庵)でミニ同級会を開いた。今度で何回目になるだろう。飲む前に忘れないで、必ず――とカミサンから注文がついた。坪庭風の空間に据えてある味噌釜(大豆を煮る)を移すこと、故障している洗面所の水道=写真=をみてもらうこと。味噌釜は1人では動かせない。人数がそろった。なかに1人、水道工事業の社長がいる。懸案解決の好機だ。

 1年前、坪庭に味噌釜を据えた。平に住む旧知の篤農家が東日本大震災で傷んだ土蔵を改修した。その土蔵にしまってあった。無量庵の庭に置いたらどうだろうと言っていると、知人から連絡を受けた。気に入ったので譲り受けた。鉄製で五右衛門風呂よりは小さい。孫が来たら水遊びができる。“隠れ家”にどっしりと重しができたようだった。

 しかし、誤算があった。真上に雨樋がある。この雨樋から雨が漏れる。味噌釜にあたってはね返った雨が雨戸を濡らす。縁側の土台を濡らす。このままでは雨戸も土台も腐食しかねない。で、男どもが集まる日を待っていた。夕方、本格的に飲み始める前に、キリの木の下に味噌釜を移した。庭のオブジェだ。

 もうひとつの懸案、洗面所は真冬、水道管が凍結・破損を繰り返し、そのつど水道工事業の社長に連絡して直してきた。その水道が断水したままだ。蛇口のそばに「故障」の紙を張った。さっそく社長が見たら、すぐ水がでるようになった。憮然とした口調で言われた。洗面台の中の「元栓が閉まっていただけ」。

 言われれば、そうだ。厳寒期の去年の1月ごろ、凍結・破損を予防するために元栓を閉めた。それを忘れていたのだ。蛇口に接続する蛇腹状の管がよくやられる。「それは取り替えたほうがいい」というから、元栓を閉めておいたのは、半分は正解だった。もし管がわずかでも破損していれば、今度は水漏れが心配になる。

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