2014年9月30日火曜日

宴の前と後

 7人のミニ同級会といっても、旅館や飲食店で開いたわけではない。夏井川渓谷にあるわが隠居(無量庵)が会場だ。飲む・食う・寝る・その他一切の準備・片づけを自分たちでやらないといけない。

 メーンは、冬以外は刺し身と決めている。行きつけの魚屋さんにカツオ・サンマ・イカの盛り合わせを頼んだ。ほかに豆腐やサラダ=写真、鶏のから揚げ、つまみ、浅漬け、おむすびなど。自家製のサラダ以外は、アルコールを含めてコンビニとスーパーから調達した。

 豆腐・から揚げ・サラダは、参加者の1人からメールで要望があった。昼食時、コンビニでよく購入しているらしい。サバの味噌煮も――とあったが、私が好まないのでそれは無視した。コンビニはすっかり年寄りにも欠かせない存在になったようだ。

 これまで何回も隠居でミニ同級会を開いているのでわかるのだが、60代後半になって、おおむね食が細くなった。おむすびが余り、から揚げが余り、アルコールが余った。「しゃべる口」は相変わらず達者でも、「食べる口」は年相応に衰えてきた。自分たちのことを1人が「中高年」と言って、みんなから「老人」と訂正される一幕もあった。

 カミサンから念を押されていたことがある。敷きぶとんには必ず敷布を使って――。1週間前にふとんを天日に干し、飲み会前日には隠居の掃除に行き、押入の前に敷布を出しておいた。酔って寝るころには、敷布のことはすっかり忘れていた。

 翌朝、5人がふとんをたたんで帰路に就いた。昼まで寝ていると宣言して飲んだ1人は、その通りになった。宴の夜のあとには頭痛の朝がくる。これもいつものパターンだ。調子がよければ、食器などはこの人間が洗ってくれるのだが、しかたがない。彼を見送り、カミサンにしかられない程度に片づけをすませてから、帰宅した。

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