2014年10月1日水曜日

天井裏の同居人

 スズメバチがときどき、わが家の茶の間に現れる。キイロスズメバチらしい。これまでに何度か家の軒下を見て回ったが、巣はなかった。

 夏井川渓谷の隠居(無量庵)では、毎年のように軒下に営巣した。放置しておいたものはサッカーボール大になったが、2度ほどソフトボール大のところで巣を取り除いた。

 朽ちかけた風呂場の板塀のすきまから入り込み、内部に営巣したこともある。その前で草引きをしていたカミサンがチクリとやられ、脹れも痛みも引かないので、磐城共立病院の救命救急センターへ駆けこんだ。10年近く前のことだ。痛い経験があるので、軒下に巣がないからといって油断はできない。
 
 おととい(9月29日)は夕方、開け放たれた茶の間に2匹が入り込み、しばらくブンブンやっていた。きのうは朝、その1匹が茶の間のどこかで一夜を過ごしたのか、人間が動き始めるとすぐそばを飛び始めた。ガラス戸を開けてやると、庭へ消えた。
 
 近くに巣があるにちがいない。庭へ出たら、スズメバチが飛び交っていた。東西に台所と茶の間が配された1階部分の三角屋根直下に、空気抜きの塩ビ管が2つ出ている。玄関の真上、約4メートルの高さだ。東側の管をスズメバチが忙しそうに出入りしている=写真。屋根裏、イコール茶の間の天井裏に営巣したのだ。これでは、巣は外からは見えない。
 
 9~10月にはスズメバチが最も数を増やす。刺傷事故も多い。ここまできたら、天井をはさんで下と上とで同居するしかない。気温の下がる晩秋には姿を消す。ヤブカだって10月いっぱいでいなくなる。それまで静かに、知らんぷりをして。

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