2014年10月29日水曜日

甘梅漬

 カリカリの梅漬けは「おふくろの味」。母親は梅干しもつくっていたが、記憶にあるのはカリカリ漬けだ。以来、梅のカリカリ漬けに出合うと、自然に手が伸びる。

 JAいわき市の小川・高萩女性部が手がけている「甘梅漬」も、カリカリ漬けの一種だ。青梅の種を取り、砂糖とリキュールなどを加えて3カ月ほど寝かせたものが出回るようになった。日曜日(10月26日)に今年の甘梅漬をJAの直売店で買い、早速、酒のつまみにした。止まらなくなった。

 で、きのう(10月28日)、「売っているに違いない」とふんで、四倉方面へ出かけたついでに道の駅よつくら港に立ち寄った。JAの甘梅漬(600円)も、同じ小川町の元祖・大平商店の甘梅漬(550円)もあった。

 晩酌のつまみに2つの甘梅漬を並べ、知人からもらった会津の梅干しを添えてみた=写真。左側が元祖・甘梅漬、右側がJAの甘梅漬、上が会津の梅干しだ。赤シソからしみ出したアントシアニンの色がなんとも美しい。

 それぞれの家庭にそれぞれの食文化がある。元祖甘梅漬とJAの甘梅漬にも違いがある。カリカリした食感は同じだが、元祖・甘梅漬はよりリキュールが多いように感じられた。

 甘梅漬のカリカリ感は会津の高田梅に似る。高田梅には、梅とアンズの雑種「豊後梅」に在来種の梅をかけあわせて改良を加えた――という説がある。大きく肉厚なところも共通している。会津の梅干しも、もしかしたら高田梅を小割りにしたものかもしれない。

 さてさて、道の駅で甘梅漬をまとめ買いしようとしたら、わきから「待った!」がかかった。3袋や4袋でも結構な値段になる。それで、元祖・甘梅漬、JA・甘梅漬各1つに抑えられた。人の好みはそれぞれだが、まとめ買いしたくなるような酒のつまみはそうない。

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