2014年11月5日水曜日

夏井川のアレチウリ

 今年も残すところあと2カ月弱。年賀はがきの発売が毎年、年末へのカウントダウンの始まりになる。すると、小欄といえども、あれを書いてない、これを書いてないと、少し落ち着かなくなる。
 
 夏井川の堤防を、河口から水源までチェックしたらどうだろう。飛びとびに「アレチウリマップ」ができるのではないか。秋の彼岸に実家のある田村市へ足を延ばすので、そのときに見てこよう――といったことを、9月下旬に書いた。その結果をまだ書いてなかった。
 
 ひとことでいえば、アレチウリは夏井川の上・中・下流どこにでもあった。夏井川はアレチウリに侵略されていた、といっても言い過ぎではない。「夏井千本桜」も堤防がアレチウリに覆われ、こずえにまでつるが届いている木もあった=写真。川を離れた道路や線路沿いにも見られた。

 前にも書いたが、アレチウリは北米原産のつる性植物だ。日本では1952年に静岡で発見されたのが最初だという。特に、河川敷で分布を広げている。いわきの夏井川で初めてアレチウリに気づいたのは6年前。朝晩散歩をしているコースを中心に、車で行き来する平神橋~六十枚橋間の一部に見られた。

 アレチウリが厄介なところは、在来のつる性植物であるクズはおろか、木もすっぽり覆ってしまうことだ。すると、下の植物は日光を遮断され、光合成ができなくなって枯れる。生態系のバランスが崩れるのだ。
 
「アレチウリマップ」は要らない。アレチウリだらけだから――水源部を除く夏井川の堤防を車中からざっと見てきて、危機感がつのった。

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