2015年4月10日金曜日

なぜ急ぐ?

 ある日曜日の昼下がり。いわき市小川町の田園地帯。磐越東線と田んぼ、あるいは夏井川にはさまれた、片側1車線の県道小川赤井平線を走行していた。制限速度は40キロ、途中50キロの区間もある。
 見通しがいいようで悪い。川の蛇行に合わせてS字のカーブになっているところがある。そのカーブの手前で、後ろについた車が一気に追い抜いて行った。カーブを過ぎるとすぐ信号機のある交差点だ。なんでそんなに急ぐんだい。公道では抜いても抜かれても信号機が待ち構えている。目的地までの時間はそう変わらないんだよ――。

 案の定、赤信号で止まっていた。その前に1台。それがなかったら、黄から赤に変わりかけていたとしても、突っ込んだだろう。手綱の切れた競走馬のような感じだったから。
 
 すぐ後ろについたので、助手席のカミサンにカメラを渡しながらいった。「必ず追い越しをかけるから、写真を撮って」。青になって先頭車両が動き出し、交差点を過ぎたとたん、追い越しが始まった=写真。あとはぐんぐん加速して視界から消えた。
 
 昔、交通運輸の専門家に教えられたことがある。区画整理かなにかで新しい道ができた。最初のうちは抜け道になった。すいすい目的地に行けた。ところが、次第にみんなが知るところとなり、結局、どの道を行ってもそう変わらなくなった。「等時間の法則」というそうだ。スピードを出しても同じことがいえるのではないか。
 
 アクセルとブレーキのあんばいをどのレベルにおくか。40キロではトロトロだ。かといって、ブンブン飛ばす勇気はない。カントリーロード(田舎道)では、ゆったりした気分で風景を楽しみながら行くのが一番。

0 件のコメント: