2015年5月23日土曜日

銀色のスズメ

 銀色の金属柵に銀色のスズメが4羽=写真。うち1羽はちょっと離れたところから3羽と向き合っている。3羽も真ん中の1羽は表情が違う。尾羽もピンと上げている。
 フェイスブックの友でもある、いわき市出身の若いカメラマン吉田和誠(あきとも)クン=京都=が1月中旬、自分のタイムラインにこのスズメたちの写真をアップした。銀色のスズメを見てそんなに日がたたないころ、近くの国道6号を車で走っていると、助手席のカミサンが叫んだ。「写真と同じスズメの柵がある!」

 運転している人間は気づかない。あとで場所の見当をつけてチラ見をしたが、やはりわからない。銀色のスズメがどこにあるか、はっきり認識できるようになったのはつい最近だ。
 
 きのう(5月22日)、近くまで車で行き、国道沿いの歩道をしばらく歩いて初めて銀色のスズメに対面した。あとでグーグルアースでチェックしたが、そこは3面舗装の排水路・三夜川が国道をくぐって横断するところ。歩道に沿ってフェンスが張られ、空きスペースのある右岸に柵が2つ設けられていた。車止めというよりは子どもが入り込むのを予防する柵のようだ。
 
 メーカーの開発エピソードをネットで読んだ。子どもが金属柵にのって落っこちるのを防ぎ、併せて楽しいエクステリアになるよう、物語性を持たせたのだとか。製品名は「ピコリーノ」。イタリア語の「ピッコリーノ」(とても小さくかわいらしいもの)からきている。モデルになったのはスズメらしいが、限定はしていない。私は第一印象から「銀色のスズメ」と呼ぶ。
 
 実は銀色のスズメに対面する前、若いカメラマン氏に聞いてみた。アップした写真はどこで撮ったのか――山形県米沢市だという。あちこちに銀色のスズメがいるらしい。でも、いざ探すとなるとなかなか見つからない、という答えだった。そうかもしれない。いわきに何カ所あるかわからないが、“発見”できたのはまだそこだけだ。
 
 いわき市北部の国道6号は3・11後、目に見えて交通量が増えた。相双地区などからの避難民2万4千人余がいわき市に定留している。朝は事故を起こした1Fや双葉郡の除染作業などに北上する車列ができる。夕方はその逆。ピコリーノたちはどんな気持ちで国道を行き来する車を眺めているのだろう。

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