2015年6月16日火曜日

年金受給日

 6月15日、月曜日。新聞は休み。NHKが朝のニュースで、この日が2カ月に一度の年金受給日であることを告げた。忘れていた。
 偶数月の15日に年金が振り込まれる。その日に銀行へ行ったことはまずない。が、今回は「月曜日にカネを下ろして来て」とカミサンに言われていた。月曜日が、たまたま年金の振り込まれる日と重なった。

「年金の個人情報流出が発覚して初めての年金支給日を迎えた。厚労省などは、自分の口座を確認してほしい、年金が振り込まれなかったり、予定の金額と違ったりしていたら、専用ダイヤルなどに連絡を」とテレビが言う=写真。“取材”を兼ねて午前10すぎに銀行へ出かけた。

 いわき駅前に3つの銀行支店がある。南北の大通りと東西に延びる本町通りが交差する角に2店舗、ひとつ西側の道路と本町通りが交差する角に1店舗。パリのように街角にしゃれたカフェがあるマチを――と夢想するのだが、現実には経済優先の店が占める

 午前10時すぎの本町通りは、ふだんは車も人も少ない。ところが、銀行に近い駐車場の入り口付近でいつものように信号待ちの車が並び、そこへ駐車場に右折しようという対向車両の列ができて、流れが滞っていた。銀行そばにはタクシーがハザードランプを点滅させて待機している。客は口座の確認を兼ねて年金を受け取りに来たお年寄りにちがいない。
 
 わが“メーンバンク”もその時間帯、通常よりは人が多いように感じられた。地下駐車場もふだんはがら空きだが、けっこうふさがっていた。シルバーマークの車があった。おばあさんが助手席におじいさんを乗せて、方向転換をするのに苦戦していた。
 
 昨年度(2014年度)より受給額は減っている。先日、その通知がきた。当面の生活費を下ろし、通帳に記帳された年金額を確かめると、予定通りの金額だった。
 
 にしても、情けなくて、ばかばかしくて、腹立たしい。日本年金機構の職員にはがけっぷちに立って仕事をしているという意識がないのだろうか。
 
 第一、「年金支給」ということばが気にいらない。基本的には前に預けていたものを、リタイア後に受け取っているだけだから、主役は「支給する」年金機構ではなくて、「受給する」市民だろう。「年金支給日」ではなくて「年金受給日」だろう――などと、頭のなかをとげっぽい言葉が行き交った。

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