2015年7月30日木曜日

「郷土史研究家」

 BSプレミアムの「世界ふれあい街歩き」はほぼ欠かさず見る。おととい(7月28日)はスペイン南部の古都グラナダが舞台だった。
 いわき市内郷出身のKさんがスペイン人のご主人(フレディ)とグラナダに住んでいる。日本人観光客のガイドをしたり、テレビロケ隊などのコーディネーターをしたりしているので、もしかしたら番組に関係しているのでは――と思いながら見ていたら、大図星、フレディが登場した=写真。

 あとで番組のホームページで確かめると、「郷土史研究家のフェデリコ・エルナンデスさん、55歳。アルハンブラ宮殿を紹介してくれました」とあった。

 2009年秋、スペインに住むいわき市平出身の画家の奥さんが急死した。彼女も平出身だ。半年後、画家がわが子のようにかわいがっている青年を伴って、個展のために帰国した。すると、当欄にグラナダのKさんからコメントが寄せられた。

 Kさんは毎年、正月にはフレディとともに帰国する。コメントでつながって以来、帰国するたびに会うようになった。今年はお母さんの新盆のために、間もなく帰国する。それを前にした、フレディのテレビ出演だった。

 テレビを見終わってすぐ、フェイスブックを介してKさんに連絡した。それでわかったのは、フレディはロケバスの運転手をしていた。ふだんから運転手兼コーディネーターの仕事をしているので、現地の都合で急きょ、出演する羽目になったのかもしれない。

 ま、現地に住む人間はだれでも郷土の歴史を知っている、あるいは興味を持って調べている、という意味では「郷土史研究家」だ。フレディが「郷土史研究家」でもおかしくはない。が、たまたま生身のフレディを知っている人間としては、驚きがまさった(メディア論的にはいささか……)。

 それよりなにより、食卓で隣にいる人と話すような感覚で、リアルタイムで、日本のいわきとスペインのグラナダとで電子的な会話をしている。便利な世の中になったものだ。サマータイムを実施している欧州との時差は7時間。いわきの夜9時はグラナダの昼2時だ。シエスタの邪魔をしたかな。

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