2015年11月10日火曜日

白菜を買いに山里へ

 夏はぬか漬け、冬は白菜漬け――と決めている。切り替え時期は5月と11月の上旬。で、雨の日曜日(11月8日)、いわき市三和町の「ふれあい市場」へ足を延ばした。1玉300円の白菜をふたつ買った。
 前日の土曜日、午後2時すぎ。いわき地域学會市民講座の案内印刷・発送準備を終えたあと、少し時間ができた。JR磐越東線江田駅近くの道端でこの時期、小野町の農家のNさんがとろろ芋と曲がりネギを直売している。思い立って車を走らせた。

 雨でなければ土曜日にネギを持って来ると、文化の日に奥さんが言っていた。直売所があるはずの道端に人はおらず、ネギもとろろ芋もなかった。駅前広場のテント村の直売所にも白菜は見当たらなかった。ネギなし、白菜なし――では、なんともおもしろくない。

「神谷(かべや)市民歩こう会」が日曜日、雨で中止になった。ではと、たまっていた用を足すことにした。カミサンの用事で小川へ向かったあと、山を越えて三和町の「ふれあい市場」を目ざした。前日の「空振り」が尾を引いていた。絶対、白菜があるはず、とみての山越えドライブだった。

 大玉の白菜のほかに、カミサンがあれこれ買い物をした。レジ袋では間に合わない。店の人が段ボール箱を出してくれた。重かった。
 
 不思議なもので、時間距離によって行きたくなる場所の回数が決まる。夏井川渓谷の隠居なら、毎週行っても苦にならない。わが家から30分圏内だ。これが1時間圏になると半年に1回、それ以上だと1~数年に1回、あとは偶然、といった感じだろうか。
 
 小川から三和へ山越えをしたら、年に2、3回は突発的に敢行する「山里巡り」をしたくなった。三和から遠野へ抜けることにした。3年ほど前、遠野に金沢翔子美術館が開館した。夏井川渓谷の隠居から、川前~差塩(さいそ)~三和~遠野のルートで車を走らせた。それ以来の、ふたつの山越えだ。
 
 おおよそはセンターラインのない、イノシシが出そうな森の中の細道である。道路標識や案内表示にかえって惑わされ、入遠野の奥で古殿町に入り込んだようだった。
 
 道に迷ったおかげで、谷沿いのカエデの紅葉を堪能した。カミサンはときどき、「バーミリオンレッド」という言葉を口にした。三和の新田(しんでん)だと思うが、人間の生活の匂いと荒々しい自然の厳しさがまじりあっているような場所に出くわした=写真。右側の道の奥に家があった。
 
 このあと、センターラインのある道路にはなかなか出合わなかった。渓流はすべて鮫川へと流れていくはず。渓流に沿って進むと、通行止めの表示があった。古殿町に迷い込んだことを知る。後戻りしながらもさらに下流へ、下流へと車を進めていくと、ようやく見覚えのある道路に出た。遠野トンネルは初めて通った。長いトンネルなのに暗かった。利用車両が極端に少ないのだろう。
 
 余談だが、入遠野は、「入定(にゅうじょう)」の夕暮れの景色が好きだ。魂が吸い寄せられる。だから「入定」なのかと、今回、不意に思ったが、実際はどうなんだろう。(入定は通称地名らしい。入遠野の字名にはない。白鳥=しらとり=というところが入定の中心地?)
 
 もうひとつ余談だが、どんな山奥にも県議選のポスター掲示板があって、いわき市選挙区(定員10人)の立候補者16人のポスターが張られていた。ポスターを張る組織力はどの陣営にもあることを知った。

 ☆追記:「私が言ったのはバーニングレッド」と指摘が入ったので、「バーミリオンレッド」を、「バーニングレッド(燃え立つような朱色)」の意味で受け取ってください。このごろ、耳まで悪くなりました。

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