2016年7月27日水曜日

野球小僧クン

 高校野球福島大会は、聖光学院の10年連続優勝で幕を閉じた。夕方のテレビニュースで結果を知るだけの身でも、いわき勢の勝ち負けにはやはり一喜一憂をした。
 唯一、知っている野球小僧クンがいる。いわきの中学校から聖光学院に入った。今年は2年生ながらレギュラーの座をつかんだ。決勝戦の結果を伝える月曜日(7月25日)の新聞=写真=を読んでびっくりした。野球小僧クンが、守ってはファイインプレ―でチームの危機を救い、打ってはホームランを含む4打数4安打とチームをけん引した。神がかり的な大活躍に感動して、野球小僧クンの祖母に祝いのメッセージを送った。

 野球小僧クンが小学生のころまでは、ときどき、彼の祖父母の家で、ほかの家族とともに飲み会をした。そんなある日の夕方、小学3年か4年の彼と庭でキャッチボールをした。父親の指導ですでに野球大好き少年になっていた。球が速くて重いのに驚いた記憶がある。その後も父親と、応援の祖父母も含めて、野球一筋の日々を送ったのだろう。

 震災もあって飲み会はいつか中断され、彼も中学生から高校生になって家を離れた。いよいよ野球に熱中する生活に入った(祖母はおかげで、世話をする孫がいなくなって、一時、「孫ロス」におちいった)。

 同じ高校の野球部に首都圏の彼のいとこが入部した。祖母から見ると、もうひとりの孫だ。その孫も2年生でレギュラー入りを果たした。決勝戦では打順が6、7番と続き、いとこも3打数3安打と大当たりした。

 親にとってもそうだが、祖父母にとっても孫たちの甲子園出場は無上の喜びとなったことだろう。いささかでも祖父母の苦労を知る者として、まずは祖父母に乾杯、という気持ちになるのだった。

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