2017年2月26日日曜日

園児の防火パレード

 先日朝、家の向かい側の歩道で幼稚園児の防火パレードが行われた=写真。歩いて行ける範囲内に幼稚園が二つある。少し遠い西の幼稚園だった。「防火」の字入り消防法被を着た「幼年消防クラブ」の一行は年長組、それを見守る子たちは年少組だろうか。パレードが東へ向かうと、年少組は西の幼稚園へ戻って行った。
 その3日前の日曜日、東にある幼稚園で園舎改築工事の地鎮祭が行われた。地元の区長3人も招待された。先に届いた案内には幼稚園名に「認定こども園」の冠が付いていた。保育、教育、保護者への子育て支援を総合的に提供する施設のことで、幼稚園要覧に平成28(2016)年度から園舎の改築工事をし、認定こども園に移行する、とあった。

 同幼稚園は昭和39(1964)年、教育基本法・学校教育法・私立学校法・幼稚園教育要領に基づいて創設された。教育方針の第一は「幼児期にふさわしい人的、物的環境を整え、地域に密着しながら時代に即応した心の通うあたたかい幼児教育を進めています」。一般的にはこういうものだろう。

 関西方面から伝わってくるニュースは、しかし、ちょっとおどろおどろしい。某学校法人が開設を計画している小学校用地として、国が鑑定価格9億5600万円の国有地を、地中のごみ撤去費8億1900万円などを差し引いて1億3400万円で売却した。首相夫人が名誉校長に就くはずだった。系列の幼稚園では教育勅語を朗誦させている――。

 こちらとあちらとでは大違い。世の中には不可解なことが起きるものだ。地域に根づき、地域の子どもたちの未来を見すえて幼児教育に携わっている施設を、ちらりとだがのぞいたばかりの人間にはそう思われた。学校法人と行政、行政と行政の関係はどうなっているのか、裏になにかあるのかないのか。マスメディアの本領が問われる一件だ。

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