2017年9月21日木曜日

塩ゆで落花生

 3%の塩水でゆでるといい、といわれた。晩酌のつまみに塩ゆで落花生が出てきた=写真。殻を取ったピーナッツの硬さしか知らない人間には、枝豆のようなやわらかさが衝撃だった。ほくほくして、ほのかな塩味が効いている。 
 9月10日にいわき市平・本町通りで「三町目ジャンボリー」が開かれた。イタリア料理のスタンツァと同じブースで生木葉ファームの野菜、加茂農産のナメコが売られていた。ナメコを買い、勧められるままに生の落花生を買った。
 
 乾燥して硬い落花生は子どものころから口にしている。ピーナッツは酒のつまみの定番だ。しかし、生をゆでて食べるという発想はなかった。身近に栽培している人がいなかったのが大きい。

昔、小名浜で栽培されていたのは知っていた。いわき市南部で栽培されていることは、「いわき昔野菜」発掘調査のレポートで知った。
 
 いわき市が2012年3月に刊行した『いわき昔野菜図譜 其の弐』の巻頭言に、次のようなことを書いた。文中の「45年前」は「50年前」と読み替えてもらえるとありがたい。
 
「今はどうかわからないが、45年近く前、小名浜の友人宅で自家栽培の『落花生』を食べたことがある。藤原川下流域の沖積地に家があり、家の前には田畑が広がっていた。千葉産ではなく小名浜産であることに大変驚いた。図譜から田人と山田で栽培されていることを知る」

 小名浜の落花生は、塩ゆでではなかったように思う。硬い落花生だったので、つい本場の千葉と比較したのではなかったか。

 いわきの塩ゆで落花生を食べながら、カミサンに胸を張る。「殻が硬くて割れない」というので、簡単な割り方を教えた。殻の先っちょ(とがっている方)を筋に沿って親指と人さし指でつぶすように押す。すると、きれいに殻が二つに割れる。割れなくてもひびが入って割れやすくなる。実は、私も昔、仲間のだれかかに教えられたのだが。

 冬、あるいは正月、よく殻を割って落花生を食べた。今度の正月はいわきの落花生をポリポリもいいかな、なんて思っている。

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