2018年1月14日日曜日

しぶき氷はまだ赤ちゃん

 元日以来、2週間ぶりに夏井川渓谷の隠居へ出かけた。
「西高東低」の冬型の気圧配置が続いている。日本海側では大雪、太平洋側はカラッ風の晴天。いわきが「サンシャインいわき」と胸を張るのは、この冬の日照時間の多さによる。

 二十四節気でいえば、今は「小寒」(1月5~19日)。次が「大寒」(1月20日~2月3日)だ。いちだんと寒さがきつくなる。

 隠居があるのはV字谷の小集落。何枚か田んぼがある。それを潤すために、夏井川の支流・中川から集落の田んぼ~夏井川へと用・排水路がのびている。どのくらい寒いかは、この水路を見ればわかる。きのう(1月13日)見たら、枯れ草にしぶき氷ができていた=写真。

 気温が下がる夜間、枯れ草に付いたしぶきが凍り、肥大し、やがて針のようになったのだろう。氷はまだ半透明だ。氷の赤ちゃんだ。
 
 本流の夏井川でみごとなしぶき氷が見られるのは篭場の滝。ここ何年かはしかし、暖冬気味のために氷の壁が少ししかできない。
 
 東日本大震災が起きた2011年は厳冬だった。1月中旬なのに岩盤がしぶき氷で厚く、広く覆われていた。パソコンに写真を取り込んだら、走査型電子顕微鏡で何かを見ているような印象だった。

 隠居の対岸の森の中に「木守の滝」がある。「大寒」に入ると、この滝の氷をかち割って持ち帰る。夏の行事に6月30日の「氷室開き」がある。それまで冷蔵庫に保管しておくのだ。およそ5カ月がたって暑さがつのるころ、焼酎のオンザロックにする。それもしばらくやっていない。

 さて、この冬はどこまで寒さがきつくなるのか、ならないのか。わが家でもまだ風呂の蛇口が凍って水が出ないということはない。今年(2018年)も暖冬で終わったら、木守の滝の天然氷はお預け、ということになる。

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