2018年1月2日火曜日

年賀はがきと正月飾り

 怠け者なので、年賀はがきは元日以降、返事を兼ねて出す。今年(2018年)は、7日(松の内の最後の日)までなら52円のまま、8日以降は62円、つまり10円切手を張って出すようにというので、のんびりはできない。
 昔は、年末年始の休みが終わってから、印刷所に原稿を入れて年賀はがきの裏面を印刷してもらった。返事は1月半ばまでかかった。今は、プリンターがあればパソコンからデータを送って自分で印刷できる。そうして、大みそかの夕方までに年賀はがきの裏面を仕上げておく。

 今年、2018年は――。朝9時には年賀はがきが届いた。わが家は“店住一致”。ふだんは店に郵便物が届く。元日なので店は閉めている。裏の玄関をとんとんとたたく。「年賀はがきです」「ご苦労様、今年もよろしくお願いします」

 郵便受けがないので、じかに手渡しすることにしたのだろう。元日から働いている若いポストマンの顔を見たら、素直に「ありがとう」という気持ちになった(もちろん、新聞配達の人にも感謝している。ブンヤだった分、気持ちを上乗せして)。

 午前中は年賀はがきのあて名書きをし、午後、夏井川渓谷にある隠居へ「正月様」=写真=を飾りに出かけた。

「一夜飾り」はよくない。つまり、大みそかには飾るな、といわれている。とはいえ、年末にはいろいろやることがある。毎年暮れには隠居へ出かける時間的な余裕がない。で、いつも「正月様」を飾るのは元日になる。

「歳神(としがみ)様」は、大みそかの早朝にはその家に来ているそうだ。で、前年の歳神様と元日の午前零時に引き継ぎをする。玄関の正月飾りが、そのためのシグナルになるのだとか。

 わが隠居にはその時間、正月飾りがない。歳神様は素通りする。それでも、近くを行き来するほかの神様がチラリとでも目にすることはあるかもしれない。「遅れるけれども正月様を飾る家がある」と、ほかの神様が歳神様に伝えてくれればいい。なにしろ神様の数は八百万(やおよろず)なのだから、メッセンジャー役の神様もいるはずだと、勝手に解釈している。
 
 というようなことで、元日が終わった。穏やかな年明けだった。いわきでは初日の出が見られた。田人の朝日山では、肉眼では見えなかった富士山(赤富士)がちゃんとカメラに映っていた。若い仲間のフェイスブックで知った。
 
 もうひとつ。個人的には大ニュースと思われる情報が、知人の年賀はがきに記されていた。私が存在を信じて疑わない、いわきの作家「○○××の日記が見つかりました/貴君の推理が正しかったですね」。糠喜びでなければ、人生最大のお年玉になる。

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