2018年1月31日水曜日

とろける「マカ・メカ」

 日曜日(1月28日)の昼、近所の中華料理店で区役員の新年会を開いた。顧問(元区長)も参加した。とうに子育てを終え、再び夫婦2人だけの暮らしになって長い人がほとんどだ。
 夫婦が仲良く暮らしてゆくには――と、80歳を超えた大先輩が口火を切る。カミサンの言うことをきくことだ。反論でもしたら、3倍になって返ってくる。ご飯もつくってもらえない。大先輩の実感は私の実感でもある。

 新年会ながら、ノンアルで過ごした。夕方、用があって車を出さないといけない。一緒に飲むのを楽しみにしていた前区長さんは、「予定を変えられなかったの?」。「逆らえないので」と私。
 
 街へカミサンを迎えに行ったあと、いつもの魚屋さんへ直行した。若だんながおもむろに冷蔵庫から包みを取り出した。「生のマカジキです」。カジキマグロ? 小名浜のハンバーグは食べたことがあるような、ないような……。刺し身は初めてだ。
 
 マカジキ、解凍されたメカジキ、タコを刺し身にしてもらう=写真。「通称『マカ・メカ』。普通は『メカ』が出回っています」。「マカ」はピンクがかったオレンジ色、「メカ」は白みがかった肌色だ。
 
 あとで、ネットで検索する。マカジキは冬が旬、それ以外のメカジキ・クロカジキ(黒皮)・シロカジキ(白皮)は夏がうまいそうだ。
 
 早速口にする。ん!! なんだろう、このマカとメカの食感は。とろける。歯ざわりだけをいえば、メロン、ケーキ……。むろん、甘くはないがそんな感じ。
 
 カミサンもすっかり気に入ったらしい。マカ・メカを交互に口にしながら、「きょうは何の日か知ってる?」。ただの日曜日で、新年会を開いた日ではないか。カレンダーを見たら、思い出した。「私も忘れていたんだけど」。結婚した日だった。
 
 時間は蓄積して、コケに覆われる。記念日を覚えているより、コケが生えるまで一緒に生きてきたことを喜ぶべきだろう――少し感慨にふけっていたら、マカ・メカがなくなっていた。女性好みの刺し身かもしれない。

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