2018年8月24日金曜日

アオマツムシが鳴く

 庭で鳴く虫の主役が代わった。月遅れ盆の前は、昼、ミンミンゼミがうるさかったが、今は、夜、アオマツムシが騒々しい。「リーリーリー」というより「ギーギーギー」に近い声が木の上から降ってくる。
 火曜日(8月21日)の夕方、庭から車を出そうとしたら、後部ドアに緑色の虫が止まっていた=写真上。外来種のアオマツムシの幼虫だった。ネットで調べてわかった。成虫とちがって、幼虫にはまだ羽がない(よく見ると、伸び始めたばかりのようだ)。背中の模様も幼虫の特徴を示していた。雄なら、やがて羽をふるわせてうるさく鳴く。

そのまま車を動かし、戻ってきても、ドアに張りついたままだった。幼虫だからこそ、飛ぶこともならず、じっとしているしかなかったのだろう。それで、簡単に撮影することができた。

 わが家では、こんな感じで、いながらにしてよく虫の写真が撮れる。クモも含めた「庭の虫図鑑」をまとめようとしたら、まとめられるかもしれない。

例年、夏は朝から戸と窓を開け放し、扇風機をかけっぱなしにして、茶の間で過ごす。今年(2018年)はしかし、暑さが普通ではない。セミの声でおかしくなり、暑さでげんなりして、座業もはかどらなければ昼寝もできない。晩酌を始めると、今度はアオマツムシの鳴き声に責められる。

それでも、いきものが現れると、カメラを手に取る。この10年余、パチリとやったものは、アオスジアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、ハグロトンボ、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、クワガタ、カミキリムシ、ジャノメチョウ、アシナガバチ、ナガコガネグモ、オニグモ、スズメバチ……。鳥ではスズメ、ヒヨドリ、アオジ、ジョウビタキ、カワラヒワ、爬虫類はカナヘビ、トカゲ、両生類はアマガエル。

朝起きて暑くなりそうだと、すぐ庭の車の窓を開ける。閉め切っておくと、車内が高温になる。きのう(8月23日)は、どこからかフラフラになってたどり着いたのか、運転席の前の物入れに、翅(はね)がボロボロのアゲハチョウが止まっていた。

羽をつまんで家に入れると、バタバタ畳の上をはうようにしか飛ばない。かろうじて、座いすの裏側に止まったところをカメラに収めた=写真下。しばらくしてから外へ出て行ったが、もう精も根も尽き果てたといった感じだから、そのままいのちを終えたかもしれない。翅の紋様からナミアゲハとみた。
猫の額のような庭だが、ここには柿の木を中心にしたミニ生態系ができている。その生態系には、ときどき茶の間も含まれるらしい。いつだったか、茶の間の電球の笠とひもを利用してオニグモの子が円網を張った。朝にはいったん網を片づけ、宵になると再び網を張る、といったことを繰り返した。今年はまだ現れない。

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