2019年1月13日日曜日

白菜栽培は失敗

 自分でつくった白菜を漬ける――。そうもくろんで、去年(2018年)8月最後の日曜日(26日)、「耐病黄芯耐寒性大玉80日」の種をまいた。「師走には白菜漬けにしたい」と言ったら、種屋さんが薦めてくれた品種だ。
ところが、結球した、いやしかかったのは2玉だけ。外葉の先端が凍って変色し始めたので、1週間前の日曜日(1月6日)、根元から切り取り、外葉をはがして収穫した=写真。

 東北地方太平洋沖地震の大津波で原発事故がおき、放射性物質が飛散した。2013年初冬、夏井川渓谷にある隠居の庭が全面除染され、代わって山砂が敷き詰められた。長年かけてつくった菜園の土がはぎとられ、砂浜のように白くなったとき、家庭菜園を続ける気が失せた。

でも、昔野菜の三春ネギだけは種を切らしたくない――その一点だけで土と向き合っているうちに。また小規模・多品種栽培に挑戦してみよう、という気持ちがわいてきた。二十日大根から始まって、2016年にはキュウリの栽培を再開した。2017年にはキュウリのほかに、ナスとトウガラシをつくった。

で、去年、白菜を――という気になった。白菜はこれまでに3、4回つくっている。前に栽培したのは2009年だ。震災をはさんで9年ぶりに種をまいた。「耐病黄芯耐寒性大玉80日」というからには、11月下旬には結球していいはずだが、肥料が足りなかったのか、さっぱり育たない。師走になって白菜らしくなったのは2玉だけだった。

しょうがない。白菜漬けはあきらめる、ヒヨドリのえさと菜の花をつくっているのだ、と観念した。これまでの経験だと、1月後半にはヒヨドリが襲来してやわらかな葉をつつく。それで残ったものが春に花茎をのばして菜の花を付ける。これはぜいたくな食材だ。

収穫した白菜は押さえてもやわらかい。しまりがない。カミサンが白菜鍋にするという。その日、スーパーへ買い物に行った。ナメコ・マイタケ・ブナシメジ・キクラゲを買った。どうせなら、キノコ汁に――。醤油味の白菜鍋になった。

うーん――。白菜はやわらかい。未熟だから、それはそれでいい。しかし、キノコたちはどうだ。歯切れはいいが、味が淡白すぎる。野生の濃さがない。同級生が集まったときにつくった天然のキノコ汁が懐かしく思い出された。

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