2019年3月15日金曜日

春がそこかしこに

 おととい(3月13日)は昼、にわか雨が降った。春雷が鳴った。雨がやんで晴れたあとの午後3時ごろ、平の街へ行くのに夏井川の堤防を利用した。対岸の丘陵はやや逆光のなかで影ができているところもあった。そのなかで、山腹の専称寺の梅林が際立って白く輝いていた。梅の花が満開になっていることがわかった。
 そのふもとの夏井川はハクチョウの越冬地だ。岸辺の若いヤナギが芽吹いて、川に沿って薄い緑の帯をつくっていた。

 ハクチョウは、3月に入ると一気に数を減らし、5日昼は11羽、7日は5羽になった。9日に見たときには1羽もいなかった。いったん姿を消したあとも、戻るか、よそからやって来るかして、何羽かは羽を休めていることがある。その確認のために、13日、堤防を通った。今年(2019年)は、9日までに北帰行が完了した(それを手帳に書き留める)。

 そこから上流の、平地と山地の中間にある夏井川渓谷はどうか。いつもは日曜日に渓谷の隠居へ行くのだが、今週は「みんなでいわきツアー」に同行して双葉郡富岡町へ出かけた。で、12日、隠居の菜園の様子を見に行った。

キヌサヤエンドウは防寒に失敗して地上部が枯れている。種苗店で、新しいポット苗を二つ買いながら店主に聞くと、「わきから芽が出てくるから」とうれしいことをいう。苗を定植したあと、葉が枯れたキヌサヤの周囲を見たが、まだその気配はなかった。白菜の花芽はどうか。こちらも花茎が立ち上がるまでにはなっていない。三春ネギの苗もかじかんだままだ。

道路沿いの白梅の花は満開だった。「梅前線」はすでに渓谷を通過し、上流の山地へと駆け上がったようだ。庭のツクシは出始めていた=写真。これからわんさと頭を出すことだろう。あと1カ月、4月も半ばになれば、渓谷はアカヤシオのピンクの花に彩られる。そのころ、庭のシダレザクラの下には春のキノコのアミガサタケが顔を出すかもしれない。

三春ネギの苗は、平地のわが家の軒下でも育てている。育苗トレーで寒さにかじかんでいた苗は、3月に入ると急にシャキッとして、万年筆のカートリッジくらいに太くなった、色もあおさを増した。これが鉛筆くらいの太さになれば、定植できる。そこかしこに春が充満しつつある。

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