2021年1月14日木曜日

飲食店の悲鳴が聞こえる

        
 新型コロナウイルスの感染急増(第三波)を受けて、国は1月7日の1都3県に続いて、きのう(1月13日)、大阪・京都など7府県に緊急事態宣言を出した。福島県も前日、全県民に対して「不要不急の外出自粛」を呼びかけた。

 不要不急とはどんな状態か、なんてヘリクツをこねているヒマはないということだろう。しかし、不要か必要か、不急か緊急かは人によって異なる。

おととい(1月12日)、カミサンが「図書館へ行くのも不要不急?」というから、「巣ごもりするためには本が必要。読みたい本を借りに行くのは不要不急ではない」。そう答えて出かけたが、これはしかし、自分にとってはストレスに直結する問題でもある。

 記者をしてきたから、よけいそうなのかもしれない。なにかあると、すぐ調べたくなる。知りたくなる。そのためには図書館のサービスをとことん利用する。それができないとなれば、ストレスはたまる一方だ。

 きのう夜7時からのニュースで総理会見を見た。対象地域では昼夜を問わず外出自粛を、と言っていた。そこまで切迫しているのだろう。

 この四半世紀、週末は「街の暮らし」を離れて「山里の暮らし」に入り、小集落(夏井川渓谷)の半住民として自然との交通を楽しんでいる。が、この冬はなかなかきつい。先の日曜日(1月10日)は台所の水道が凍って水が出なかった。畑もカチンカチンになっていた。そうなると、「氷の世界」の写真を撮る以外にすることはない。

 早々に街=写真=へ戻って、中華料理店で五目ラーメンを食べた。近くの駐車場に車を止めて店へ向かうと、若いカップルがウインドウをのぞいている、と思ったら、料理のテイクアウト(持ち帰り)だった。

 店内も一変していた。テーブルとテーブルの間に仕切りができていた。大人数が会食できる部屋が、テイクアウトのコーナーになっていた。

前に利用したのはいつだろう。コロナ問題などは影も形もなかった。昼になれば、ほぼ満席だった。しかし、正午を過ぎたばかりなのに、(もしかしたら)私ら夫婦が最初の入店だったのかもしれない。合間に、テイクアウトの電話が入ったり、客が窓口に現れたりする。繁盛店がこれでは……。

県が①不要不急の外出自粛②酒類を提供する飲食店などへの営業時間の短縮――を要請したのを受けて、きのうのいわき民報が飲食店の声を載せていた。「このままでは倒産する飲食店が相次ぎ、卸しなどの関連業界の影響も甚大だ」

現役のころは、週に1回は職場の目の前にある田町(いわき駅から西側の飲み屋街)に迷い込んだ。酔った勢いで白銀(しろがね=いわき駅から東側の飲み屋街)にのすこともあった。

今は年金生活者。田町も白銀もすっかりごぶさたしている。が、コロナで盛り場が危機的状況にある、ということだけでも胸が痛む。

自粛には緊急事態宣言地域との(からの)往来も含まれる。おととい、首都圏の知人から電話が入った。週末、いわきへ行くつもりだったが、オンライン授業に切り替わった。飲めなくなった――。飲めば決まって行くスナックがある。ママさんの顔を思い浮かべながら、ひたすら「がんばれ」と念じるしかなかった。

0 件のコメント: