4月の前半が終わったばかり。寒の戻りもある時期なのに、4月18日は「季節外れの暑さ」になった。
福島県の中通りは、二本松の27・8度を最高に、郡山26・9度、福島26・7度、白河25・7度と夏日を記録した。
浜通りのいわき地方は小名浜で21・7度、内陸の山田で23・4度と、中通りほどではなかったが、やはり気温が上がった。
この日午前中は茶の間で仕事を続けた。着ているものは前日までと同じ「準冬服」だ。
早朝はさすがにひんやりしている。こたつにスイッチを入れたが、石油ストーブは我慢した。「もう灯油は買わなくてもいいのではないか」。胸の中で別の自分がいう。
時間がたつにつれて「寒さ」の感覚が薄れていく。そう、体内の気温センサーは「暑さ」よりも「寒さ」に敏感らしい。
午後、庭に出ると、立っているだけで汗ばんできた。現役のサラリーマンなら背広を脱ぎ、ネクタイを緩める暑さだ。当然、若者は半そでシャツになっていることだろう。
黄色いタイプのイカリソウの花=写真=をながめているうちに、「これはたまらない」そんな気分になった。
薄手のジャンパーを脱ぎ、ついでに毛糸のチョッキもとなったが、夕方の気温低下を見越して、それは思いとどまった。
ついでにあたりをぶらつく。生け垣のマサキの根元にヤブガラシの赤い芽が出ていた。また「芽むしり」の季節が巡ってきた。
そういえば、と次々に連想がはたらく。先日、生け垣を見ていたら、若葉が一部、消えていた。ミノウスバの幼虫がすでに孵化し、かたまりになって葉を食害している。
これから次々に幼虫が見つかる。その都度、幼虫ごと葉を除去する。そうしないと、生け垣が丸裸にされる。生け垣の意味がなくなる。
侵略的外来生種であるフランスギクも茎をのばしてきた。これも根元から引っこ抜いた。
寒くて控えていたが、春から初夏は朝、歯を磨きながら庭の植物や虫たちを観察する。
この時期のいつもの習慣で、合わせて「芽むしり仔撃ち」をする。それを怠ると、あとで痛い目に遭う。
が、自然の息吹は人間の思惑より早まっているようだ。人間が茶の間にこもっているうちに、ミノウスバの幼虫は早々と孵化した。ヤブガラシもあちこちから芽を出した。
年に一度は庭師が入って「整髪」していた民家の「庭園」がある。空き家になった今は、木々の枝葉が茂り、地面も草で覆われつつある。わが家の庭も同じで、放置すればすぐ荒れる。
それはともかく、テレビは盛んに「熱中症に注意を」と呼びかける。まだ4月後半、と思うのは、老体が「寒さ」を引きずっているからで、マチはすでにハナミズキが開花して初夏の装いに変わった。
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