2025年8月4日月曜日

どこへ買いに行くか

                      
 入道雲は午後に現れると思い込んでいたが、そうではない。日によっては午前中から西の山並みのはるか上に突っ立っている=写真。

 朝起きるとまずは温度計を見る。茶の間の温度が30度を割っていれば、今のうちにブログの入力を、となる。

 30度を超えていたら、もうやる気がない。扇風機をフル回転させて風を起こし、そのなかで静かに横になっている。だいたいは本読みか数独をして過ごす。

 しかし、日曜日はちょっと違った動きになる。早々と夏井川渓谷の隠居へ向かう。そのときいつも、夕方に刺し身を盛り付けてもらうための「マイ皿」を車に積み込む。

 ところが……。行きつけの魚屋さんが店を閉めて最初の日曜日、7月27日は、マイ皿を用意するどころではなかった。刺し身をどこへ買いに行くか。朝起きるとまず、そのことが頭に浮かんだ。

 営業を終える日、最後の刺し身を盛り付けてもらったあと、平だと「○○」と「○○」がある、と教えられた。前もってお勧めの魚屋さんを尋ねておいたのだった。

 いわきの人間は、カツオの鮮度にはとりわけ敏感だ。生臭くなったカツオは口にしない。

 私は阿武隈の山里で育った。夏になると、食卓にカツオの刺し身が出たが、なんとも色が悪い。それに少々酸味があった。カツ刺しはしかし、そんなものだと思っていた。

山里へは小野町から魚が入ってきた。小野町へは小名浜か江名に揚がった魚が届くのだろう。

いわきの学校で学び、東京から戻って就職し、結婚して初めて新鮮なカツ刺しを食べた。カミサンの実家のすぐ近くにある魚屋さんの刺し身だった。

さらに、子どもができて今の家に引っ越してからは、草野の魚屋さんとの付き合いが始まった。魚屋さんには恵まれた、というべきだろう。

日曜日のカツ刺しをやめるわけにはいかない。とりあえず、最後に教えられた西の魚屋さんへ行ってみることにする。

夕方、外出したついでに魚屋さんへ寄った。1人用か2人家族を想定したパック詰めがほとんどのようだった。それはどこのスーパーでも同じだろう。

カツオ1パックと、マグロその他の盛り合わせ1パックを買った。2つの値段を合計すると、いつもの魚屋さんに払う金額よりは少し高い。

味は? まあまあだ。問題はその量で、今までの魚屋さんの場合だと、カツ刺しだけならマイ皿に30切れ近くはあった。1切れ50円前後だろうか。新しい魚屋さんのカツ刺しは厚くて大きい。それもあって1切れ80円弱になる。

次の日曜日(8月3日)は東の魚屋さんへ足を運んだ。こちらのカツ刺しも厚くて大きい。1切れに換算すると90円くらいか。いわきではそれが普通なのだろう。

1切れの量の違いはある。が、今までかなり安く提供してくれていたのだ。そのありがたさに、店がなくなって初めて気がついた。

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