2025年8月12日火曜日

初めてのお使い

                               
    接骨院に通っているカミサンが本棚を片付けているうちに無理をしたらしい。数日前から左足に痛みが走り、日曜日(8月10日)は朝からベッドで横になっていた。腰痛と関係しているのだろう。

  平日には平日の、日曜日には日曜日の家事がある。三度の食事の用意、これは毎日のことだが、日曜日はさらに夏井川渓谷の隠居での土いじり、刺し身の買い物が加わる。

カミサンが分担していた家事のすべてを、そして「さくらネコ」のゴン=写真=のえさやりも含めて、「お願いね」という。

 この日は朝から曇天で、時折、小糠雨が降った。隠居へ行くのは断念し、一日家で文章読みの「仕事」を続ける。

 朝は卵焼きと味噌汁が定番だ。おかずはほかに糠漬けと市販の味噌漬け。ご飯は前日の残りがあった。冷や飯である。味噌汁はつくらない。卵は焼かずに、卵かけご飯にした。

 ほかに、サンドイッチや牛乳などが冷蔵庫にある。カミサンが何か食べようと思えばなんとかなるだろう。

 昼は、カミサンの注文でコンビニからおにぎりとサンドイッチ、トマトジュースなどを買って来た。

サンドイッチは私、おにぎりとトマトジュースはカミサン。カミサンはしかし、トマトジュースを少し飲んだだけで、またベッドに戻った。

どちらも後期高齢者だ。今のところ自分の足で動き回り、自分の手で食事も仕事もできる。

介助・介護はいずれ必要になるかもしれないが、現時点ではまだ遠い話だと思っていた。

が……。突然、カミサンが歩けないほどの痛みに襲われた。カミサンの仕事が、それでこちらに回ってきた。

とにかく三度の食事の用意が大変なことがわかった。しかも、すぐその時間がくる。夕方には、あらためて声がかかった。「刺し身を買って来て」

いつもは魚屋さん(7月25日で店を閉めた)であれ、スーパーであれ、夫婦で行く。今回はひとりだ。

刺し身のほかに、欲しい飲食物を書いたメモを渡される。リポビタンD、カロリーメイト。ほかにアイスクリーム。「『はじめてのおつかい』みたいだね」と言って送り出された。

コンビニはともかく、スーパーへはアッシー君として行き、買い物かごを持ってついて回るだけだった。それを全部自分でやらないといけない。確かに、初めてのお使い、ではある。

どこに何があるかわからない。必要なものにたどり着くまで時間がかかる。レジもセルフではなく対面レジを選んだ。

夜、「モモが食べたい」というので、皮を付けたまま出そうとしたら、むくように言われる。

モモは種が大きい。リンゴみたいに真っ二つにはできない。すこし考えて、種をギリギリで迂回するように包丁で果肉を切った。皮を指ではがすと果肉がボロボロになる。あわてて皮も包丁でカットした。

主婦は三度の食事の用意だけでエネルギーと労力を費やす。そのことを、身をもって知る。これが連日となると……。ま、先のことは考えないようにしよう。

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