2014年7月9日水曜日

JAEA

 JAEA(ジャパン・アトミック・エネルギー・エージェンシー)。独立行政法人日本原子力研究開発機構の略称だ。3・11前は、いわきの人間には縁遠い組織だった(と思う)。

 春の夕方のいわき駅前。背中に「JAEA」の文字が入った作業服の人間が歩いていた。隣郡でおきた原発事故の収束作業と除染、それにいわきの復興作業に従事する人間がたくさんいわきに入っている。原子力関係の専門機関の人間がいても不思議ではない。

 双葉郡楢葉町に、廃炉に必要な研究開発の実証試験をしたり、事故をおこした原発内部の状態を“再現”したなかでロボット操作などを実験したりする、JAEAの「モックアップ(原寸模型)施設」ができるらしい。その関係だろうか。

 後日、別の件で再び「JAEA」が胸に刻まれた。6月下旬の日曜日、小学校の前を通ると、校庭に「体表面汚染自動測定機能付ホールボディカウンタ車」=写真=が止まっていた。側面に、JAEA、1号車、キャンベルジャパン株式会社などと書かれている。
 
 授業に使うのだろうか、実際に数値を測るのだろうか。なんとなく気になっていたので、別の小学校の保護者がわが家へ来たときに聞いてみた。子どもの数値を測っているのだという。学校を巡回しているのだ。今もどこかの学校にこの測定車が止まっているのではないか。
 
 いわきで「JAEA」の人間や名前を見たり、聞いたりするようになるとはなぁ――という思いを禁じ得ない。いや、工業集積のあるいわきだからこその、楢葉の「モックアップ施設」なのかもしれない。

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