夏至から1カ月。冬至の「一陽来復」をもじっていえば、「一陰来福」。「一陰」に「来福」はそぐわないが、冬至に向かって日は短くなる一方だ。そのなかで、暑さはすでにピークを迎えている。
朝の涼しいうちに――というのは、夏の過ごし方の定番でもある。サラリーマンにも出勤時間の前に「朝活」をする人が増えている。中身は人それぞれだろう。瞑想、ヨガ、読書会、ランニング、散歩、ラジオ体操、写生……。
年寄りは一日の暮らしのサイクルからいって朝活型だ。夜は早めに寝る。すると、まだ暗いうちに目が覚める。
59歳から77歳へ。出・退勤時間の決まったサラリーマンをやめて18年。早寝早起きがすっかり定着した。
ほかの後期高齢者も同じらしい。半世紀もつきあっている人間が遊びに来て、寝起きする時間が早くなった、と言っていた。
彼は9時に寝て3時に起きる。私は8時に寝るが、日が替わったのを確かめてブログをアップするため、夜中に一度起きる。二度寝を含めると睡眠時間は6時間。その点では友達と同じだ。
毎日が日曜日で月曜日の人間には、朝活が一日の質を決める要素になる。たとえば、ブログの作成。これを毎日の「仕事」としているので、早朝に仕上げれば、以後の時間は行事が入っていなければフリーになる。
ルーティンの家事もある。起きるとすぐ風呂をわかす。朝風呂である。現役のころから、帰宅するとすぐ晩酌を始めた。風呂は寝て起きて、酔いがさめてから――が習慣になった。これは今も変わらない。
それから糠床をかき回す。キュウリなどが漬かっていれば取り出して刻み、器に盛る。
先日はキュウリだけでなく、ニンジンと大根があったので、イタリア国旗をもじって、「糠漬けトリコローレ」)と名付けて食卓に出した=写真。
毎日のルーティンに遊びを取り入れると少し楽しくなる。今度はナスを入れてフランスの三色旗、「糠漬けトリコロール」を出してみようか、なんて考えている。
朝活の順序からいうと、風呂・糠床のあとにブログを作成し、合間に接骨院へ行って腰をもんでもらう、戻ってすぐ朝食をとる、という流れだ。
夜明け前はシーンとしている。鳥も鳴かない。キーボードをたたく音しか聞こえない。頭もすっきりしている。
このごろの楽しみは接骨院での同世代との会話だ。「同病相憐れむ」気持ちがあるのか、配偶者のこと、プロスポーツの結果、時事ネタと話は尽きない。新しいコミュニティができた感じだ。
朝ドラが終わるころには、ザワザワした空気に包まれる。通りを車が、人が行き交う。庭に鳥がやって来る。目の前では蚊が羽音をたてながら飛び回る。そのころにはあらかたブログの作成を終え、自由な時間に入る。
自由過ぎるとタガが緩んで予定の「仕事」まで忘れてしまうことがある。自由にも緊張が必要だと、たまには自分に言い聞かせる。