2026年6月13日土曜日

きょうは何の日

                                
 朝に限らない。その日初めて車のエンジンをかけると、女性の音声で「きょうは○月○日です/○○の日です」とささやく。

 耳が遠くなったせいもあって、エンジン音にまぎれてほとんど聞き取れない。6月10日もそうだった。

 あとで新聞を読みながら思い出した。6月10日は「時の記念日」ではないか。私がいわき民報の記者をしていたころは、前日の9日に時計店の広告が載ったり、当日に記事が掲載されたりした。

 今はそんなことはないらしい。10日はどのメディアにも時の記念日を伝えるものはなかった。

ネットで6月10日をチェックすると、あれれ、となった。時の記念日のほかにいろんな記念日が出てきた。

「歩行者天国の日」「商工会の日」「路面電車の日」「ミルクキャラメルの日」でもあるという。

語呂合わせももちろんある。「無糖茶飲料の日」は「6=む」「10=とう」で「無糖」。お茶の伊藤園が制定した。

緑豆(りょくとう)再発見委員会がつくった「緑豆の日」も、「6≒りょく」「10=とう」で「緑豆」だという。

忌日としては文人大町桂月、建築家アントニ・ガウディ、作曲家吉田正など。誕生日では絵本作家モーリス・センダック、プロ野球の日本シリーズで巨人を相手に大逆転劇を演じた西鉄の「鉄腕」稲生和久などがいる。

大町桂月は、いわきでは夏井川渓谷の「籠場の滝」そばに立つ歌碑(「散り果てゝ枯木ばかりと思ひしを日入りて見ゆる谷のもみぢ葉」)で知られる。

ガウディは今も建設中のサグラダ・ファミリア教会(スペイン)が有名だ。10日に主塔の「イエスの塔」が完成し、ローマ教皇が出席して完成記念式典が開かれた。

たまたま「時の記念日」から発して「きょうは何の日」を検索し、ガウディの仕事に触れた日の夕方、サグラダ・ファミリアのニュースに接した。没後100年に合わせた行事だったという。こんな偶然もあるのだ。

さて、私は、腕時計は持っていない。壊れたのをきっかけに、腕にはめるのをやめた。携帯電話(今はスマホ)を見れば、時間がわかる。それがひとつ。

もうひとつはこの30年余、日曜日に夏井川渓谷の隠居で過ごしていることが大きい。

人間の決めた時間ではなく、自然の移り行きに身をまかせたい。そんな思いが強くなった。時間はひとつではないのだ。

自然の世界はそこに生きるものたちが、そこにある環境に合わせて自分の時間を生きている。

動物の時間、植物の時間……。冬に眠る木々もあれば、冬に姿を見せるキノコもある。昼間、動き回るもの、夜間に動き回るもの……。種によって時間は異なる。

家にこもっている分には、茶の間にある電波時計=写真=で事足りる。それに、と思う。現役のころは締め切りに追われたが、今は締め切りを追うくらいに自分の時間がある。

朝活でブログの原稿を仕上げる。会議や行事がなければ、あとは自分の時間だ。腕時計から解放された分、気持ちがおおらかになったような気がする。

2026年6月12日金曜日

糠仕事

                                 
 朝は起きるとすぐ糠床をかき回す。次に、パックに入れて冷蔵庫で保管していた糠漬けを取り出し、包丁を入れて器に盛る=写真。

 冬(師走~4月)は白菜漬け、それ以外は糠漬けと決めている。どちらも私がつくる。

去年(2025年)の夏、虫がわいて糠床をダメにした。それで、5月の大型連休明けに新しい糠床をつくった。

糠はカミサンの実家から調達する。実家は元米屋だが、精米は続けている。糠床をつくって半月後、また糠を調達した。

甕(かめ)を糠床に利用している。甕の大きさからして、最初の糠だけでは厚みが足りない。カブやキュウリ、ニンジンを一緒に漬けると入り切れなくなる。それで、量を倍増した。

毎年そうだが、最初はカブを漬ける。小さいので漬かりが早い。4つに割って一昼夜漬けておくとしんなりする。まあまあの味だ。朝の「糠仕事」の復活である。

キュウリはそのあとに漬ける。いわきの歴史や民俗、生業などに詳しかった故佐藤孝徳さん(江名)の言葉がブレーキを掛ける。

「キュウリは、八坂神社の祭りが終わるまで食べない」。つまり、7月。露地栽培では確かに、そのころからキュウリがなって旬を迎える。

ハウス栽培が主流の今は、冬でもキュウリを売っている。で、糠漬けを再開するときには一種の戒めとして、孝徳さんの言葉を思い出す。

といっても、カブの糠漬けを食べ始めると、やはりキュウリの糠漬けが恋しくなる。カブを漬けたら、キュウリも解禁――カブを言い訳にして、早い段階からキュウリを漬ける。

 キュウリはなんといっても鮮度が大事だ。内部に水分がたっぷり含まれているうちに漬けると、切り口も色鮮やかでうまい。水分が飛んでしなびたようなキュウリは、漬けても中身が白くて味が薄い。

 大根は、キュウリとは逆だ。できるだけ水分を飛ばす。冬のたくわんは干した大根を漬け込む。それと同じで、適当な長さに切って4つに割ったのを、台所の窓辺に2日くらい置いて糠床に入れる。すると、しんなりして食べやすくなる。

 問題は甕を置いておく場所だ。台所の一角が定位置だが、年々、気温が高めになっている。

今年は減塩気味なのと、かきまわす回数が少なかったせいか、糠床をつくって2週間もたたないのに、かすかなシンナー臭がする。

これまでにも何度か経験しているので、食塩と唐辛子を加え、かきまぜる回数を増やすことにした。昆布も後日、調達して入れた。

夏場は糠床を北側の階段の下に移す。時には保冷剤をのせる。そうして糠床の熱を抑える。

 糠仕事は日々、野菜と乳酸菌に思いを寄せ、包丁の扱い方を学ぶ場でもある。男はつい、キュウリでも大根でも厚めに切ってしまう。とにかく薄く切る。これも修業のひとつと言い聞かせる。

2026年6月11日木曜日

イノシシの破壊力

                               
   ぐずついた天気が続く。関東・甲信地方は梅雨に入ったが、東北南部はまだだ。いわきは北関東と同じ気象環境だが、東北南部なのでいわきだけ梅雨入りというわけにはいかないのだろう。

 日曜日(6月7日)は地区の球技大会が開かれた。月曜日は医療センターで定期検査を受けた。それで夏井川渓谷の隠居へ行くのは火曜日にずれ込んだ。

 未明からパラついていた小雨が一服した午前10時ごろ、思い立って出かけた。カミサンも同行した。

 四倉や平(荒田目=あっため)、小川(柴原)でクマが目撃されたばかりだ。渓谷に現われても不思議ではない。そのことをまず思い浮かべる。

私はまだ目撃したことはないが、渓谷で最大の動物といえばイノシシだ。この大物は常時、出没しているというわけではない。

磐越東線の江田駅から隠居のある牛小川までの田んぼや畑には、電気柵やトタン板が張られている。イノシシ対策だ。

隠居の庭にも現れる。地面がほじくり返され、土がむき出しになっているのでわかる。拙ブログから3件を選んで紹介する。

 今から18年前(2008年6月)――。畑のへりのやぶが、トラ刈りされたようにむきだしになっていた。そこだけ土砂降りの雨が土を洗い流し、あるいは重機が表土をはがしたようになっていた。

近所の畑を見ると、山側のジャガイモ畑に今までなかったネットが張られてあった。イノシシが出たばかりということだった。

イノシシの吻(ふん)は非常に強い。6070キロくらいの石は簡単に動かす。その吻でラッセルするのだから、たまったものではない。菜園の野菜は被害がなかったから、目当ては土中のミミズだろう。

9年前(2017年5月)――。隠居の下の庭は放置するとヨシ原になる。夏には2メートルほどに生長したヨシで覆われる。ある日、その一角が畳2枚分くらいほじくり返されていた。

頑丈な吻で土を掘り、石を飛ばしてミミズをあさったようだ。ヨシの地下茎が切断されてむき出しになっていた。

イノシシは、複数の群れが同じ地域を利用しているらしい。寿命は長くて10年というから、代替わりをしながら山里を転々としているのだろう。

7年前(2019年12月)――。隠居の隣、電力会社の社宅跡にそびえるモミの木のそばの土手が、およそ幅3メートル、長さ20メートルにわたってほじくり返されていた。

ここまでやるのはイノシシしかいない。しかも1頭や2頭ではない、群れをなして斜面をラッセルしたのではないか。あらためてイノシシの破壊力のすごさに仰天した。

 今年(2026年)、また集落に現れた。隠居の上下の庭にもラッセル痕ができた=写真。どうせなら下の庭をすべてラッセルしてほしいものだ。そうすれば、クマが隠れる草むらはなくなる。

 イノシシは、ネギには手を出さない。下の庭をきれいにしてくれるだけなら「どうぞ、どうぞ」なのだが。

2026年6月10日水曜日

キジの雄が目前に

                               
   夕方、自宅へ戻るのに平・山崎で県道から夏井川の堤防(右岸側)に出た。六十枚橋まで行って、また反対側の堤防に折れ、夕日に向かって車を進める。

 橋までもうすぐというところで、前方にちょっと大きな鳥がいた。減速して接近すると、キジの雄だった。

 マチからの帰り、やはり夏井川の堤防(左岸側)を利用する。2カ月に1回はキジの雄に遭遇する。

左岸のキジは警戒心が強い。車を見るとすぐ土手の草むらに移動して姿を隠す。シャッターチャンスがあっても、堤防の天端からは遠い。望遠レンズがない。撮ればボケブレになる。

それに比べると、今度の雄は車を見ても動じない。どころか、近づいてくる。車を止める。カミサンがパシャパシャやる=写真。最後は車のそばまで寄って来て、運転席側の草むらに消えた。

僥倖である。前からも、後ろからも車は来ない。キジが姿を消すまで、じっくり動きを観察することができた。

この河川敷にはキジの雄が何羽いるのか。つまりは縄張りが何カ所あるのか、推測したことがある。もう18年も前のことだ。そのブログを抜粋・再掲する。

――朝晩、この堤防(左岸側)を散歩していたころ、初夏に雄のキジがよく鳴いた。1羽や2羽ではきかない。

1羽が鳴くと、必ず少し離れたところで別の1羽が鳴く。それが下流の方まで延々と続く。

肉眼では黒い粒でしかないキジも、双眼鏡で見ると、赤い肉だれと気品のある緑黒色の体がよく分かる。

対岸ばかりでなく、こちら側に来ているときもあるから、川の両岸が同じ雄の縄張りとみてよい。

ある朝6時ごろ、いつものように堤防の上を歩いていると、右岸の3カ所からキジの鳴き声が聞こえた。音源を探ると1羽は畑の真ん中に、ほかの2羽はそれぞれ離れて河川敷の砂地に近い草むらにいる。肉眼でもはっきり見える。

3羽の距離を歩いて測った。AキジとBキジの間は240歩(一歩90センチとして216メートル)、BキジとCキジの間は100歩(同じく90メートル)である。真ん中のBキジの縄張りは、中間で線引きをすると108メートル+45メートル=153メートルになる。

少し余裕をもたせて200メートルごとに縄張りがあるとすると、現にその程度の間隔で「ケーン、ケーン」と鳴いているのだが、雄のキジは1キロメートルに5羽、河口まで4キロメートルとして20羽がそれぞれ縄張りを持っていることになる。

もう少し狭めて150メートルごとにオスがいるとすると、26羽強だ。これはいくらなんでも多いか――

「令和元年東日本台風」のあと、河川敷の立木の伐採と土砂除去が行われた。畑はなくなった。キジも一時姿を消した。それが少しずつ戻りつつある。メスが子どもを連れて歩いているのも目撃した。

おもしろいことに、キジはやはり「非日常」である。キジに出合うと、気持ちがクシャクシャしていてもすぐ晴れる。不思議なものである。鳥には人を癒す力がある。

2026年6月9日火曜日

クマ対策

                               
   5月24日は山田町。6月は、3日四倉町、4日荒田目(あっため=平)、5日にまた四倉町。そして今度は小川町の柴原だ。8日午前10時ごろ、画像から柴原にツキノワグマに現れたことが確認された。

二ツ箭山麓の柴腹も含めて、いずれもいわきの平野部といってよい。南だから、北だから、なんてことはもう言っていられない。どこにでも出る。そう覚悟した方がよさそうだ。 

平藤間の直売所へ野菜を買いに行くのに、必ず荒田目を通る。その荒田目の田んぼで朝、クマらしい動物(断定はされていない)が目撃された。

夏井川を軸にすれば、六十枚橋のこちら側(左岸)がわが家のある中神谷(平)~下神谷、橋を渡った対岸(右岸)が山崎(平)~荒田目だ。

夏井川はこの時期、田んぼに水を取られて中洲がいっぱいできている。クマは泳げるし、簡単に夏井川を横切ることができるだろう。神谷に現れても不思議ではない。

神谷の北東にある四倉でのクマ出現には驚いた。近い。それ以上に近いのが、すぐ対岸の目撃情報だ。

5日、直売所の行き帰りに荒田目を通った=写真上1。道路沿いに建物が密集し、周りを田畑が囲んでいる。近くに夏井小学校がある。

かすむようにして見えるのは閼伽井嶽~水石山だ。阿武隈の山々からは遠く離れた、どちらかというと海に近い集落である。

7日には神谷地区の球技大会が開かれた。朝7時、荷物を運ぶために公民館へ行くと、玄関に紙が張ってあった=写真上2。「熊対策のため/手動です」。そばには同じ文字を記した立て看も。

公民館の玄関のドアは自動だから、クマが現れたらすぐ開いて、中に入られてしまう。それを防ぐためにドアの開閉を手動に切り替えた、というわけだ。

別のところでその話をすると、四倉にあるホームセンターもそうだという。「ドアの前に立っても開かない、おかしいなと思ったら、手動になっていた」

福島市の工場建物に入り込んだクマは、水道の蛇口をひねって水を飲み、窓のカギを開けて逃走した。クマは知能が高い。やはり自衛策は必要だろう。

クマが生息していないのだから、クマに出合うことも、クマを恐れることもなかった。が、こう目撃情報が増えると、ヒトゴトではない。

球技大会は石森山の中腹にある昌平中学・高校のグラウンド(ソフトボール)と体育館(バレーボール)で行われた。周りは森である。ひょいと黒い生き物が現れないか。時折、そんな心配がよぎった。

四倉町のある店では、お客さんが鈴の音を鳴らしながら入店した。腰に「クマ鈴」を付けていたという。マチの中でも自衛が必要になったようだ。

2026年6月8日月曜日

ユウゲショウ

                                           
   ユウゲショウ。漢字では「夕化粧」と書く。帰化植物である。この花を最初に見たのは7年前。わが家の前の道路の縁に咲いていた。それを取り上げたブログ(2019年8月13日付)がある。一部を抜粋して再掲する。

――月曜日の早朝6時前、ごみネットを出すと、車道の縁石の隅にピンクの小さな花(直径1センチ強)が咲いていた。初めて見る花だ。歩道側、アスファルトの切れ目にも同じ花が咲いている。

車道側の縁石には砂が少し溜まっているだけだ。植物にとっては苛酷な環境だ。大きく育つ草は、とてもじゃないが根を張れない。水分だって十分取れない。そんなところに、丈の低く小さな草が根づいた。

「夏 赤い花」で検索すると、それらしい花の写真に出合った。「ユーゲショウ」という名が付いていた。

国立環境研究所の「侵入生物データベース」などによると、北米南部~南米原産で、明治時代に移入した。市街地・路傍・堤防などに生息し、昼から夜にかけて開花する。

データベースの地図は、関東以西が赤く染まっている。東北は無印だが、いわきではすでに生息している。

「侵入マップ」が北へと赤くなりつつある? 「かわいい花だね」と、喜んでばかりはいられない――。

 この花が夏井川渓谷の隠居の庭にも咲いていた=写真上1。5月下旬に気づいた。隠居には30年以上通っているが、ユウゲショウが庭に現れたのは初めてだ。いわき市内でも生息範囲を広げているのだろう。

 では、平地のわが家の周辺はどうか。前に咲いていたごみ集積所では、カミサンがときどき草をむしる。

それでユウゲショウは消えた(そう思っていたが、およそ10日後にチェックすると、ちゃんと花が咲いていた)。

南隣の故義弟の家までの砂利道はどうか。思い立って見たら、車のわだちの間の草地に、しおれたような、これから開花するような、なんともわからない形の花があった=写真上2。

ちゃんと4弁の花を咲かせているものもある。翌朝また見たが、しおれか、つぼみかは判断できなかった。

 ではと、次の日も観察し、それでもわからないので翌日また観察した。それでやっと、しおれらしいことがわかった。

 ついでに近所の道端や花壇なども見て回る。毎朝通っている接骨院では、花壇にこの花が群れ咲いていた。

環境研究所の地図は7年前と同じままだ。本州中部~西日本が赤く、琉球列島と東北・北海道は白い。

東北の南端であるいわき市ではすでに侵入し、平地から山地へと分布範囲を拡大中だ。私の頭の中では、いわきの地図はもう赤く染まっている。

2026年6月6日土曜日

点検商法

                              
   近所に住む知り合いから電話がかかってきた。分電盤がどうの、クーリングオフがどうの、という。

話が見えない。が、「点検商法」にひっかかったのではないか。どうもそんな感じがする。書類と資料を持ってすぐ来るように伝える。

 図星だった。分電盤の交換を主にした工事契約書の写しをみると、金額が17万円余となっている。この数字だけで「やられた」と思った。

 知り合いは高齢で、独り暮らしだ。「分電盤の点検に来た」というので、信じて家の中に入れたら、「分電盤を交換しないといけない」と言われた。で、そのまま工事の契約書にサインをしたという。

が、日を追って釈然としない気持ちが募った。クーリングオフのための書類を見ても、字が小さくてさっぱりわからない。とうとう頭が混乱してわが家に電話をかけてきた、というわけだ。

とにかく、すぐにクーリングオフの手続きを取る必要がある。まずは、知り合いに代わってカミサンがいわき市の消費生活センターに電話を入れ、状況を説明する。

すると、いわき市内では分電盤の点検商法が急増していることがわかった。やっぱり。まちがいない。知り合いもこの点検商法に引っかかったのだ。

はがきでのクーリングオフの仕方を教わった。すぐはがきに解約の文章を書かせ、郵便局に連れて行って、窓口で簡易書留の手続きを取った。

はがきの表と裏はコピーし、簡易書留の領収書とともに、家に保管しておくようにアドバイスする。

 電話から1時間余りでいちおう解約の手続きは完了した。が、完全に終わったわけではない。契約書を盾に業者が四の五の言ってくるかもしれない。そのときはもう110番通報である。

 2年前、わが家で何度か漏電ブレーカーが落ちた。電力会社に電話してアドバイスを受け、電気工事協同組合に加盟している近場の業者に連絡して、分電盤をチェックしてもらった=写真。

特に問題はないが、漏電ブレーカーはだいぶ古くなっている。それに、アンペアブレーカーも、設置した当時よりは、電子レンジやパソコン、プリンターなどの機器が増えて容量がぎりぎりになっているようだという。

本格的な工事にはかなりカネがかかる。ということで、わが家では漏電ブレーカーを交換するだけにとどめた。そんな経験もあるので、17万円の話はヒトゴトではなかった。

市によると、①分電盤については4年に1回の法定点検が電力会社に義務付けられている②法定点検の場合は必ず事前に書面で通知の上、調査員証を携帯した調査員が来る③点検後にその場で何らかの契約を勧誘することはない――ということだ。

「市内で急増‼分電盤の点検商法にご注意‼」。市は今年(2026年)4月1日付で注意喚起の広報を出した。

知り合いにも市内の現状を説明し、簡単に見知らぬ人間を家に入れないよう、念を押した。