猪苗代湖にハクチョウの第一陣が飛来したのは10月4日。すると、7~10日過ぎたら、いわき市に最初のグループが飛来するはず――。
なぜ7~10日後か――は、これはもう個人的なデータに基づく「経験則」というほかない。
福島県内の主なハクチョウ飛来地は、会津では猪苗代湖、中通りでは福島市の阿武隈川だ。
ここに、秋になって初めてハクチョウが飛来すると、県紙が記事にし、テレビが動画を流す。その初飛来日をメモしておく。
さらに、浜通りのいわき市に初めてハクチョウが渡って来た日(正確には、初めて目撃された日)も記録する。
両方のデータを突き合わせると、猪苗代湖・阿武隈川の飛来といわき市への飛来には7~10日の時間差があることがわかる。
で、今年(2026年)は10月4日に、第一陣が猪苗代湖に現れた。これに7~10日を加算して、いわきには10月11~14日に飛来する、という予測を立て、マチへ行けば必ず帰りは夏井川の堤防を通るようにした。
いわき市のハクチョウ飛来地は、北部の夏井川では上流から三島(小川)、平窪(平)、塩~中神谷(平)の3カ所だ。南部の鮫川では昔から沼部が飛来地として知られている。
今年10月13日、「孫」の父親が赤井(平)の田んぼに現れた第一陣を動画にしてフェイスブックにアップした。
赤井は平窪の飛来地のすぐそばである。猪苗代湖に現れてから9日後、まさに経験則通りの飛来だった。
実は、去年も10月17日に「孫」の父親の情報でいわきへの初飛来を知った。これを機に、平・塩~中神谷の夏井川をながめ、日曜日には小川・三島の同川でハクチョウの有無を確かめ続けた。
今秋、塩の対岸では河川の土砂除去工事が進められている。なにかとざわついていることもあって、水辺にはほとんど鳥がいない。
ハクチョウもそうなのかどうか。いわきに現れた13日以降も、毎日のように堤防からウォッチングしたが、姿はなかった。
18日の日曜日。カミサンの実家へ寄った足で、右岸経由で夏井川渓谷の隠居へ行き、昼過ぎにいつもの県道を下って平地の三島まで来ると、右岸の浅瀬にハクチョウが10羽、昼寝をしていた=写真。この秋初めての対面である。
三島には翼をけがして残留した「エリー」がいたが、「白鳥おばさん」によると、8月29日の夕方までは羽をバタバタやって元気だったのが、翌30日には姿を消した。
エリーの前に、やはり翼を傷めて残留したコハクチョウの「エレン」がいた。エレンは傷が癒えると、仲間と一緒に北へ帰り、秋に再び三島の夏井川へ戻って来た。2023年のことである。
エリーもそうして白鳥おばさんの前に現れるといいのだが(これはもう、期待というよりは願いに近い)。
そんなことを思い出しながら平に戻り、鎌田(平)から夏井川の堤防に出ると、塩のはるか下流、調練場(中神谷)の中州に4羽が休んでいた。ここも今季初飛来である。