4月12日の日曜日は朝、やぼ用をすませてから夏井川渓谷の隠居へ出かけた。快晴だが「花散らし」の風が吹き荒れていた。
1週間前はマチのソメイヨシノと渓谷のアカヤシオ(岩ツツジ)が満開だった。アカヤシオは近年になく鮮やかだった。
次は隠居の庭に2本あるシダレザクラだ。もう満開のはず。満開の花を見ないとシダレザクラに悪いな、というわけで、シダレザクラを目的に渓谷へ車を走らせた。
1週間前はつぼみが赤く膨らみ、5~6輪咲いていたので「開花」を確認した。思った通りに満開だった=写真上1。見事なボリュームに圧倒された。
強風で花びらが空を舞っていた。庭が白とピンクで染まるというほどではない。が、至る所に花びらが落ちている。
花見のあとは畑に生ごみを埋め、ネギの苗床の草をむしって、シダレザクラの樹下を、地面に目を凝らして歩いた。
4月も中旬になると、樹下にはアミガサタケが現れる。春を代表する食菌である。以前は、ここにも、あそこにもといった状態だったが、この2、3年はさっぱり姿を見せない。
出現しても1個か2個だ。今年(2026年)も期待せずに、しかし春のルーティンとして樹下を全部見た。
シダレザクラとアミガサタケが菌根共生をしているとはいえ、いつも樹下で子実体(キノコ)が発生するわけではない。
地下の菌糸網はシダレザクラの枝より先まで拡張したらしい。樹下の外側で発生することが多くなった。
今回も念のために樹下を見たあと、樹下の外側を丹念にチェックした。すると、畑の近くに1個、そこからちょっと離れたところに2個が頭を出していた=写真上2。計3個。これだけでもう舞い上がりそうになった。
それから対岸の森をながめた。アカヤシオはすっかりピークを過ぎたが、木々が芽吹いて早緑色が広がっていた。
これにアカヤシオのピンク、ヤマザクラの薄桃色が混じって、この時期はいつも安野光雅の風景画を思い出す。
畑のはずれでは辛み大根が花茎を伸ばし、花を咲かせていた。このエリアはこぼれ種で芽を出し、ずんぐりむっくりの大根ができるよう、不耕起のままだ。
森を見ても、シダレザクラを見ても、畑を見ても、花、花、花である。自然のサイクルと週1回の人間の休息日が、今年は見事に重なった。
4月5日に続いて12日も、隠居にいながら花見を楽しんだ(12日はさらに春の恵みも)。