2014年3月17日月曜日

のり弁丼

「ザ!鉄腕!DASH‼」は、阿武隈高地の「DASH村」からどこかの海の「DASH島」に舞台が移ってから、少し興味が薄れた。たまに「0円食堂」をのぞくくらいになった。

 捨てられる食材からおいしい料理が生まれる――その過程と工夫がおもしろい。きのう(3月16日)の3時間スペシャルでは、「0円食堂」に徳島県の食材を使った「つくねと白身魚の和風丼」が出た。
 
 全く唐突に、12日にクレハの社員食堂で食べた「のり弁丼」=写真=を思い出した。工場見学のなかに組み込まれた“メーンイベント”が、社員食堂での昼食体験だった。
 
 どんぶりによそったごはんにふりかけをまぶす。その上に板のりを敷き、鶏のから揚げ、ちくわのてんぷら、白身魚のフライをのせる。「のり弁」を温かいどんぶり物にしたところがみそだ。
 
 新作メニューらしかった。案内役の男性社員はまだ食べていないという。「『のり弁丼』だって」。食堂へやって来た女子社員も、入り口に表示されたサンプルを見て声を出した。
 
 テレビの向こうでも、現実の社員食堂でも、日々、料理が工夫され、提供される。「のり弁丼」は名前からして懐かしい。

「DASH島」、いやその前の「DASH村」に戻る。1995年に番組が始まったころ、私も夏井川渓谷の隠居(無量庵)で菜園を始めた。番組の進行と同じテンポで、ちっぽけなスペースながら野菜づくりを続けた。「DASH村」を参考にすることがいっぱいあった。

 野菜をつくれば、食べ方にも興味が広がる。料理は、保存法は、……。どの場面にも創意工夫が求められる。結局、もの・ことをつくりだす創造性、これに人は引かれるのではないだろうか。徳島県の食材をつかった「和風丼」に「のり弁丼」を重ね合わせて、そんなことを思った。
 
 東日本大震災・原発事故で、「DASH村」のある浪江町は全町避難を余儀なくされた。阿武隈に「DASH村」が復活する日はくるだろうか。

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