寝床では大活字本を読んでいる。年が明けて間もなく、おかしなことが起こった。
次のページへ行くと、文章がつながらない。どうしたんだろう? 確かめると、裏のページではなく、そのまた裏のページをめくっていた。要は2枚めくり。これが今も続いている。
前は、そんなことはなかった。ちょっとした感覚の差だが、めくったときに紙が厚く感じることがある。2枚かな? 間違いない。紙をはがすように分けると2枚ある。これがしょっちゅうだ。
前は右肩を下にして右手で本を支え、左手の指で1枚1枚めくりながら本を読んだ。今はその逆をやっている。
別の本を積み上げた上にクッションを置き、それに左腕を載せる。本を左に持って、左の手の親指でこするようにページをめくる。
右手はまったく使わない。いや、正確には使えない。掛け布団の下の毛布を首までかける。右手で端をつかんで左手を覆うからだ。手の指の防寒を意識したらそうなった。
2枚めくりになる原因をあれこれ推測する。まずは空気の乾燥。冬は空気が乾燥し、指先もその影響で乾く。
隣組、あるいは隣組の世帯数ごとに回覧資料を分けたり、数えたりするとき、冬場は舌で指をなめながらやる。そうしないと数え間違って最後に紙が足りなくなり、一からやり直すことがある。この乾燥が原因の一つだろう。
老化もある。高齢者は指紋が薄くなってツルツルしている。皮膚の乾燥も進む。それで紙の引っ掛かりが弱くなり、ページがめくりにくくなるのではないか。ネットで探ると、AIがそんなことを言っていた。
大活字本の紙質はどうか。いや、それはない。日中、普通の新書本を読んでいてもそうなる=写真。
日中は左手に本を持ち、右手の親指でページをめくっている。それでも2ページをめくるときがある。カミサンに聞くと「私もそうだ」という。本も冬は乾燥するのだ。
本と違って新聞はめくりやすい。なかなかめくれないときは、紙をこするようにしながらずらす。すると、はがれる。これができるのは紙がペラペラしていてコシがないからだろう。
それにスパッと裁断された左右の端と違って、新聞は天地がギザギザしている。高速輪転印刷と高速裁断を同時に行うために、ギザギザの刃による裁断が行われる。このギザギザもページをめくりにくいときに役に立つ。指に引っ掛かりができるからだ。
本の2ページめくりを防ぐには――。部屋の加湿だけでなく、指先を保湿する。そのためにクリームを塗る。指先を冷やさないようにすることもいいらしい。クリームは毎日塗っている。
科学的に推測すると、冬の乾燥が主因、老化が副因というところだろうか。老化にとらわれ過ぎるのもよくないが、年を取ったからこそわかる「発見」でもあった。
若い人はこんな経験はできないだろう。年を取ると「初体験」が増える。「経験知」でいえば、やはり年寄りにはかなわない(ま、2ページめくりはしない方がいいけど)。
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