2014年5月25日日曜日

糠漬けはカブから

 カブを糠床に入れ、丸二日後に取り出して食卓に出した=写真。糠床の眠りをさましたばかりで、新たに加えた糠と塩がなじんでいない。しんなりしていい具合だと思ったが、少し塩分が強かった。一日半でよかったかもしれない。これも、やがて夏になり、乳酸菌の動きが活発になると、一日で漬かるようになるはずだ。

 糠床をならすために古くなった大根を捨て漬けにした。カブの葉も入れた。それとは別に、早く糠漬けを口にしたくてカブを漬けた。よく食べる糠漬けはキュウリだが、5月はなぜかカブというイメージがある。「自産自消」のカレンダーでは、ちょうど収穫期に当たるからだろう。
 
 今の糠床は3代目だ。家庭菜園を始めると、どういうわけか自産の野菜の糠漬けを食べたくなる。収穫期には余ってしまうので、飽きない工夫をするようになる。それで、糠漬けも――となったのだ。冬の管理が悪くて、二度、失敗した。
 
 今度の糠床は震災3、4年前につくったから、乳酸菌のいのちをつないで7年になるだろうか。お付き合いのある“おねえさん”の家に行ったら、冬も糠漬けをつくっていると言われた。わが家も1年を通してやってみるかと続けていたときに、大地震がきて原発が事故をおこした。避難している間に糠床がダメになりかけた。その話は21日に書いた。
 
 わが家では、私が漬物をつくる。夏は糠漬け、冬は白菜漬け。糠漬けは工夫次第というところがおもしろい。糠床は余ったカレーも、サケの皮も受け入れて分解してくれる。そうした“栄養物”の違いが、その家独特の味わいを生む。一日に一回、糠床をかきまわすことで気分転換にもなる。なにより手っ取り早く食べ物ができるので、飽きずに続けている。
 
 夏井川渓谷にある隠居(無量庵)で除染後、野菜づくりを再開した。糠漬けにはまずカブを、と種をまいたのはいいが、育ちがいまいちだ。きょう(5月25日)はこれから山へ柴刈りならぬ、カブの追肥に行く。双葉から本葉になっているとは思うのだが、さてどんなものか。

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