夏井川渓谷の無量庵に、若い仲間が出してくれた軽トラで味噌釜を運んだ。母屋と風呂場の間の“坪庭”風の空間に据えた=写真。
春先、平の篤農家塩脩一さんから知人(塩さんの義弟でいわき地域学會会員)を介して連絡が入った。東日本大震災で傷んだ土蔵を改修した際に味噌釜が出てきた、無量庵の庭に置いたらどうだろうと言っている、という。知人を車に乗せて見に行き、気に入ったので譲り受けることにした。
鉄製で五右衛門風呂よりは小さいが、一人で持ち運びできるシロモノではない。約束はしたものの、季節がひとつめぐってしまった。手伝ってくれる仲間に予定を聞き、都合のいい日を調整して、ようやくもらい受けたのが6月末。なにか“隠れ家”にどっしりと重しができたようだった。
味噌をつくるわけではない。ふだんはそこに置いておくだけ。真夏に幼い子が来たら“水風呂”にして遊ばせる。ときどきその様子を空想して楽しむのだが、この夏は実現しなかった。
それよりなにより落ち着かないことがある。無量庵が市の除染計画の対象になっているらしい。らしいというのは、詳細を知らないからだ。除染計画を作成するための事前調査を行った旨の文書が玄関の隙間から投げ込まれていた。それ以外に連絡はない。まだ計画がかたまっていないのだろう。
1 件のコメント:
川内村は線量が高いところを2度目の除染をするという。 ニュースを見ていると屋根瓦を手で拭いて、草を刈って、袋に詰めて、線量を計っているのが見える。
これで除染になるのか?といつも思い、しないよりましか? 無意味ではないにしてもと首をかしげてもんもんとなる。
いまだにどちらが正しいのか悩む。除染後も線量が高くなるのは上から雨が流れてくるからのか? 元を絶たなければ繰り返すだろう。
国策だったし、税金だから誰も責任がない。
自分の家は自分で除染となったら大騒ぎだろう! 無駄にみえるものには大事なお金は使う余裕などない。
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