2021年6月13日日曜日

八重のドクダミ

        
 花や鳥に出合うと気持ちが落ち着く。山野だろうと家の庭だろうと、それは変わらない。自分にとっての発見なら、なおさら感動も大きい。

 庭にドクダミがある。30年以上前、何株か植えた。それが毎年数を増やしてきた。今年(2021年)も白い十字の花を付けた。しかし、花と見えるのはヤマボウシと同じく総苞片(そうほうへん)で、ほんとうの花は中央の黄色い粒々だ。そのなかに八重咲きのドクダミがあった=写真。驚いた。ネットで調べる。けっこうあるらしい。

図書館から多田多恵子『したたかな植物たち――あの手この手の㊙大作戦』春夏篇(ちくま文庫)を借りてきて読んだ。この本にも驚いた。

八重咲きは突然変異の一種らしい。「このような八重咲きの出現は『花びら』が進化する過程を示すモデルとして注目されている。もともと葉の変形なので、緑がかった苞がつく突然変異株も見つかる」

写真の説明にも「葉と総苞と個々の花につく小さな苞の遺伝的調節が狂うと、多様な『八重咲き』が生まれてくる」とあった。

なかでも、ドクダミのあの独特のにおいの解説が新鮮だった。このにおい物質には細菌やカビの増殖を抑えるはたらきがある。「冷蔵庫の中をドクダミの葉で拭けばカビ退治ができるし、細菌が関与して生じる冷蔵庫臭もすっかり消える」のだそうだ。

拙ブログで、およそ5年前に八重のドクダミについて書いていた。すっかり忘れていた。一部を抜粋する。

 ――小川町の知人の家は、南側が落葉樹と山野草とで小さな林になっている。日本の里山をそっくり持ってきたような風情だ。「山野草が好きなので」。自宅のそばで介護施設を運営している知人がいう。

 キキョウが咲いている。ホタルブクロも庭のあちこちに咲いている。植えたのが繁殖したのだろう。山野草にはそういうたくましいものが結構ある。

 わが家の庭のホトトギス、ユキノシタ、ドクダミがそうだ。ミョウガも、野菜というよりは山菜、あるいはハーブの一種だろう。春には芽を出し(食材のミョウガタケになる)、月遅れ盆の前後からミョウガの子(これも食材)が現れる。ドクダミも、陰干しをして煎じると「どくだみ茶」になる。知人の庭のドクダミは“八重咲き”だった。初めて見た――。

 どのくらいの花が八重だったのか、全部が八重だったのか、映像も含めてまるで記憶がない。その後、十字のドクダミしか見てこなかったからか。

わが家の庭では、八重は今のところ2株だけだ。八重が増えていけば、ドクダミの花のイメージは間違いなく変わる。

 すでに認識を改めたものもある。ドクダミは「受粉せずに結実(無融合生殖という)する便利な性質を獲得しているので、せっかくの『花びら』に似せた広告塔もじつは無意味である」。なんのための「花」戦略なのか。

 それはさておき、西日本では3週間早く梅雨入りをしたものの、関東甲信、北陸と東北南部・同北部はまだだ。これも気になる。

暦の上では6月11日が「入梅」だった。私の住む東北南部の場合、梅雨入りは平年値で6月12日ごろ、梅雨明けは同じく7月24日ごろだが、今のところ晴れて暑い日が続く。きょう(6月13日)は、「曇り、所により昼過ぎから雨で雷を伴う」予報だ。早めに用をすまさねば。

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