2013年12月4日水曜日

「ユー・レイズ・ミー・アップ」

目が、耳が喜ぶもの。今の時期なら、寺の境内にそびえるイチョウの黄葉=写真=や、川の中州で羽を休めているハクチョウ、近所の家の庭で咲き誇る皇帝ダリア、屋根に止まって「ヒッ、ヒッ」と鳴いているジョウビタキなど。「ユー・レイズ・ミー・アップ」という歌も、とげとげしくなっていた心を優しく包んでくれる。

きのう(12月3日)、ラジオで男性歌手が「ユー・レイズ・ミー・アップ」を歌っているのを聞いて、急に気になりだした。車中で聞き流しているアイルランドの女性ボーカルグループ「ケルティック・ウーマン」のCDのなかに、この曲が入っている。耳になじんでいるとはいえ、歌のタイトルも、意味もわからなかった。

震災直後の2011年5月下旬、NHKの朝ドラを見たあと、流れで「あさイチ」をかけていたら、“特選エンタ”のコーナーでケルティック・ウーマンが紹介された。以来、アイルランドの歌の特徴の一つである「ピュア・ボイス」を楽しんでいる。

「ユー・レイズ・ミー・アップ」は、アイルランド人の女性バイオリニストとノルウェー人の作曲家兼ピアニスト(男性)の2人組「シークレット・ガーデン」が、アイルランド民謡「ロンドンデリーの歌」(ダニーボーイ)を下敷きにしてつくった曲だという。

ネットにのっている歌詞の一部。「落ち込んで 心が疲れている時/困難が訪れて 気持ちに余裕が無い時/私は静かにここで待つわ/あなたがやってきて 私のそばに座ってくれるのを//あなたが支えてくれるから 私は山の頂きに立てる/あなたが支えてくれるから 私は嵐の海を歩いていける/私は強くなれる あなたが支えてくれるから/あなたが支えてくれるから 私はいつも以上に頑張れるの」

男性歌手が歌うと、「私」が「僕」になる。「僕」が「あなた」に感謝する歌になる。男性でも、女性でもいい。「絆」という言葉が歌の間から立ちのぼってくる。

きょう(12月4日)は、3・11から1000日目。マスメディアの“節目報道”で知った。被災者は1000日たった今も、「非日常」を日常化して生きなくてはならない不条理の世界におかれている。心の支えは隣人、あるいはボランティア、遠くから見守ってくれている人々。「ユー・レイズ・ミー・アップ」、「あなたが私を勇気づける」。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

きのうテレビの特集で田村市の除染で不法投棄の問題を取り上げていた

除染したあと庭にがれきを投棄して埋めたというものだ

住人が不在だったため分からず、作業員が密告したものだ

市の職員、警察も駆けつけ、調べたが難しい問題にお手上げだ 元請け会社は知らん顔、結局勝手にごみを捨てただけの不法投棄で片づけられそうだ

一体?みんな他人事でかまわないのか?
心まで貧困になってしまったのか?