2013年3月7日木曜日

郷土資料のページ


いわき市立図書館が1カ月の臨時休館を経て、3月1日に再開された。早速、いわき駅前の総合図書館へ出かける。待ちに待った人たちでにぎわっていた。同時に、隣組の回覧を通じて配布された「広報いわき」3月号の特集記事で、電子化された郷土資料があることを知る。

図書館のホームページを開き、<郷土資料のページ>をのぞく。新聞・地図・絵はがき・企画展示・その他――の5つのジャンルがあった=写真。「新聞」に引かれた。大正~昭和時代に発行された郷土紙がある。いわきで最初に発行された民間新聞「いわき」(明治40年)もある。必要な記事は拡大して読める。

いわきの詩風土に種をまいた詩人山村暮鳥は、大正元年9月から同7年1月までの5年3カ月間、磐城平で過ごした。暮鳥を軸に、いわきの「大正ロマン・昭和モダン」を調べている人間にとっては、この「電子新聞」の公開はありがたい。いちいち図書館へ出かけて閲覧の手続きを取らなくて済む。疑問や不明な点をその場で確かめることができる。

実は、個人的にずっと宿題にしていたのが、この閲覧だった。先行する郷土の文学研究、新聞研究に引用されている新聞記事について、必ずこの目で確かめること――学恩を受けながらも、「現物」に触れないことには引用が正確かどうかわからない、という思いがあった。

休館中に図書館情報システムの更新作業が進められた。まだ蔵書検索ができないなど、完全に新システムに移行したわけではない。が、電子化された郷土資料についていえば、市民どころか万民共有の「情報」になった。いわきの図書館独自のサービスといってもいいのではないか。

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