いわきの平地でソメイヨシノが満開になった。すると、山地の夏井川渓谷ではアカヤシオ(方言「岩ツツジ」)が満開になっているだろう。きのう(4月7日)早朝、起きるとすぐ車をとばした。渓谷の無量庵の庭から対岸を眺める。全山に淡いピンクの花が点描されていた=写真。
平地のソメイヨシノと溪谷のアカヤシオは時を同じくして開花する。渓谷へ15年以上通って体に刻んだ経験則だ。今年も自然は裏切らなかった。
実は、行くか行くまいか迷っていた。猛烈な低気圧が接近している、いわきは土曜日の夜から日曜日にかけて暴風雨に見舞われる、という予報だったから。目を覚ますと風がやみ、雨もやんでいた。たいしたことはなかったらしい――そのときはそう思ったが、実際には1時間に90ミリ以上の雨がたたきつける記録的な豪雨だった。
あとでテレビを見たら、旧知の記者氏が現場レポートをやっていた。市水防本部のまとめによると、7日午後5時現在、平地の内郷を中心に床上・床下浸水が非住家を含めて185棟に及んだ。
渓流はチョコレート色に濁っていたが、水かさはそんなに増してはいなかった。山地より平地に、しかも一気に雨が降ったのだ。
夏井川渓谷では春の花と言えば、他に先駆けて咲くこのアカヤシオである。2010年までは開花期、路上駐車が問題になるほどだったが、2011年は震災・原発事故のために行楽客はほぼゼロ。昨年はお年寄りを中心に少し。今年は? 最初の週末、「花に嵐」で車の数は少なかった。
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