2014年1月20日月曜日

食欲がすごい

 疑似孫が親と一緒にやって来た。この4月、中3と中1になる。女の子で、身長は160センチ前後と、とっくに疑似バア(カミサン)を越えた。

 何カ月かに一度、土曜日の夜に食卓(冬はこたつ)を囲む。父親と疑似ジイは焼酎でのどを潤す。疑似孫たちは来るとすぐ食事をする。食べ終えると、片面コピー済みの紙を引っ張り出して絵をかく。昔は大きな目の少女をかいていたが、このごろは漫画とデッサンの中間、人間や猫をリアルにかくようになった=写真。それだけでも成長しているのがわかる。

 主食は、疑似孫たちが物心ついたころからカレーと決まっている。疑似孫の食欲はもともといい方だが、今回はとりわけすごかった。皿に盛られたカレーライスをきれいに平らげてはお代わりに立つ。実年夫婦2人には、2食分はある3合の炊飯器が、すぐ空になった。親の分も入れて、急いで3合を炊き直した。食事が終わると、こたつの上の皿という皿が空になっていた。みごとな食べっぷりだった。
 
 私も阿武隈の山里で過ごした10代前半はそうだったのだと思う。朝昼晩と三度食べても、いつも腹を空かせていた。一度に食べる量は、今の倍はあった。疑似孫たちと同じように、ライスカレー(阿武隈ではそう言っていた)は2杯、味噌仕立てのけんちんうどんもどんぶりで2杯はいけた。「やせの大食い」とよく言われた。
 
 中学校に入ると、急に背が伸びた。その経験からの連想。疑似孫も今、食べたものがすぐ消化されて血になり、骨と肉になっている。どんどん食べて、どんどん大きくなる。育ち盛りだからこそ、食欲がとめどなくわいてくる、のかもしれない。親はその分、食費の確保に苦労するが。
 
 ここまできれいに食べてくれるとうれしい――カミサンは感動したように言う。私がカレーライスを口にしたのは翌朝。残払いとかで、ほんの少しだった。

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