2014年10月8日水曜日

「紅葉情報」始まる

 NHK福島で県内の「紅葉情報」が始まった。夏井川溪谷はまだ「青葉」。が、実際には紅葉しているものもある=写真。アカヤシオなどのツツジ類とヤマザクラ類のようだ。葉のマークからして、メディアが伝えるのは「カエデ紅葉情報」なのだろう。

 9月のことだが、ある情報紙のゲラ刷り(紅葉スポット特集)を見ていて、おかしい表現に出くわした。ネットで検索したら、同じ文章が出てきた。「じゃらん」の紅葉情報をコピペしたのだった。ところが、元の文章自体が間違っている。

「夏井川渓谷は迫力ある岩場の間を清流がはじけるように流れる景勝地で、四季を通じて観光客が絶えない。溪谷にはJR磐越東線が走り、モミ、スズタケなど多彩な紅葉に彩られる頃になると、大勢の人々でにぎわう」

「モミ、スズタケなど多彩な紅葉」とはなんだ? モミは常緑針葉樹だし、林床を覆うササの一種であるスズタケは知っているが、紅葉するスズタケという木は知らない。「じゃらん」を出典・引用した間違いがネットに散乱している。

 ついでに書けば、夏井川渓谷に注ぐ支流の江田川は、別名「背戸峨廊(せどがろ)」。ここも紅葉の名所だ。こちらも間違った呼び方が流布し、「せどがろ」より「せとがろう」が耳になじんでしまった。
 
 ゲラをそのままにしてはおけない。コピペの文を削り、紅葉の樹種をツツジやヤマザクラ、カエデ類に差し替えた。正確な情報を発信する――活字の世界以上にネットの世界では、この点に留意しないといけない。

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