2014年11月25日火曜日

辛み大根を収穫

 夏井川渓谷にある隠居(無量庵)の庭の土が昨年師走、山砂に取り替えられた。全面除染というやつで、春には2畳くらいのスペースだが山砂を下の土にすき込んで菜園を再開した。

 春に二十日大根の種をまいて収穫し、一休みしたあと、8月中旬に辛み大根の種をまいた。一昨年、知人からもらい、まききれずに残しておいたものだ。20センチ間隔で30カ所に点まきをしたら、半分が芽を出した。おととい(11月23日)、1本を初めて収穫した=写真。

 震災前の2010年、会津から知人のもとに届いた莢(さや)のままの種を、知人が2年後に分けてよこした。莢に入っていたからか、野生に近い種類だからか、常温状態で4年おいても発芽率が5割、というのはすごい。

 会津では、辛み大根をおろしてそばの薬味にする。栽培・試食してわかったのだが、この大根はおろしても汁が出ない。稠密にできている。煮ても漬けても硬くて食えないのはそのためで、おのずとおろして食べるようになったのだろう。

 日曜日の夜は、タコの頭の刺し身があったので、おろしあえにして食べてみた。醤油がたりなかったからか、タコのやわらかさと大根の辛さがバラバラになっている感じだった。ゆうべはナメコのおろしあえにした。ナメコのとろみと醤油におろしがからまって、いい感じでのど元を過ぎていった。

 この辛み大根は白根の部分が先端までおよそ30センチ、おろしに使えるのはその半分弱だ。思った以上にすくすく地中に根を伸ばした。ひげ根を含めて“たこ足”にならなかったのは、震災前、何年もかけて耕しながら小石を取り除き、堆肥を投入してきたからにちがいない。

会津では11~12月中旬が旬だそうだから、種採り用に1株だけ残して、しばらく週一のペースで引き抜くことにしよう(書くだけでだれにも分けてあげられないのが心苦しいのだが……)。

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