柿と一緒に牡蠣を生で食べた。近所のおじ(故人)の家にある甘柿をもぎり、いつもの魚屋さんへ行ったら生食用の牡蠣があったので、刺し身と合わせて酒のさかなにした=写真。陸の柿も、海の牡蠣も「カキ」だ。同じ「カキ」が食卓で鉢合わせをした。
家で牡蠣を生食することはまずない。冬は牡蠣フライ、これが定番。その記憶は40年以上も前の東京貧乏時代にさかのぼる。サラリーマンになりたての同級生にねだった牡蠣フライのあったかさが、今も忘れられない。
それはさておき、魚屋さんで初めて生食用の牡蠣を見た。生食用と加熱用の違いなどを若だんなに教えられた。
スーパーなどで売っている加熱用の牡蠣は、見た目は身が大きい。が、それは水を吸っているからで、鍋にすると縮んでしまうという。ネットにも同じことが書いてあった。
生食用は塩水入りパックに入っていた。食べると適度にしょっぱい。ネットには、紫外線殺菌装置をくぐらせた海水のなかに2~3日置くことで生でも食べられるようになる、とある。
生食は風味が劣るともいわれるが、グルメに縁遠い舌にはうまかった。加えて、柿と牡蠣の鉢合わせだ。勝手に面白がって酒が進んだ。
牡蠣はこれから身が大きくなる。生食用の牡蠣も大きくなって市場に出回るようになる。「ときどき買ってきますよ」という。カツオの刺し身が口に入らない冬は、こうして別の魚介を吟味し、楽しむチャンスでもある。
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