2014年11月11日火曜日

カナダ産マツタケ

 マツタケ=写真=を焼いたり、蒸したりして食べた。といっても、カナダ産だが。

 オイが家族を連れて新潟から里帰りした。震災前の正月以来、ほぼ4年ぶりの再会だ。オイの母親の家に私ら夫婦と、私の子ども夫婦が集まった。親・子・孫でいうと、2組の親と3組の子ども夫婦、そして小1(男)、年長(オイの娘)、年中(男)の3人の孫がそろった。年子の「はとこ」たちは最初、照れてぎこちなかったが、なじむのも早い。すぐ部屋の中を駆け回っていた。

 アルコール、すし、刺し身……。それぞれの家族が手分けして飲食物を持ち寄った。マツタケは下の子がネットで購入した。あとでチェックしたら、1キロ前後で1万2500円ほど。国産だとこの10倍以上はする。
 
 いわき市では野生キノコの摂取・出荷自粛が続く。カナダ産でもマツタケの代用品として十分だが、実は食べ方がよくわからない。まず、採ったことがない。採るのを最初からあきらめている。

 口にした回数も限られている。マツタケの土瓶蒸しを何回か。川内村の陶芸家夫婦の家で七輪に網わたしをかけてまるまる一本を炭火で焼いて口にしたことが1回。ほかに、夏井川渓谷にある隠居の地主さんからもらって蒸し焼きにしたことが2回ほど。当然、調理の仕方も、焼き方も身に付いていない。マツタケの香りもすっかり忘れている。

 とりあえず2つに割いたものを、魚焼きにのせて卓上コンロで焼いた。が、食べるころあいがわからない。「キノコが汗をかきだしたら」だったろうか。うろ覚えのまま一しずく、水分が出てきたところで口にすると、やや生に近い部分があった。香りならシイタケの方が強い、とも思った。

 きょう(11月11日)で震災から3年8カ月。自然災害だけなら、前へ向かう気持ちが強くなっているはずだが、なかなかそうはならない。外国産マツタケが、食べられない阿武隈産マツタケの存在を際立たせる。

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